佐野恵太(DeNA)、中川皓太(巨人)らドラフト7位以下から躍進する男たち
東海大時代の中川皓太(巨人)
DeNAの新4番打者である佐野恵太が好調だ。ここまで全33試合でスタメン出場を果たし、打率.363(124打数45安打)、4本塁打、19打点は文句ない数字だろう。また、セ・リーグの打率ランキングでは2位につけている。
開幕から1ヶ月以上本塁打が出なかったが、7月22日のヤクルト戦からは3試合連続本塁打を記録した。夏に向けて調子をさらに上げてきた印象である。
そんな佐野はドラフト9位指名だったことでもよく知られているが、その他の球団でもかなりの下位指名(7位以下/育成は除く)からの活躍者は存在する。
セ・リーグ首位を走る巨人の中川皓太もそのひとり。中川は2015年ドラフト7位で指名され、東海大から巨人へと入団する。1年目から徐々に登板試合数を増やし、昨シーズンは67試合で防御率2.37とリーグ屈指の数字を残した。タイトルの獲得こそ無いものの、昨年11月に行われたプレミア12では日本代表メンバーとして優勝を勝ち取っている。
楽天から交換トレードで加入した高梨雄平も、2016年ドラフト9位で楽天に入団している。変則的な左腕という武器を存分に生かし、入団から3年連続で46試合以上に登板。通算防御率1.90と優秀な数字を残してきた。巨人に移籍後もここまで3試合の登板で無失点と好投を続けている。
今年プロ初勝利を挙げ、そのまま先発ローテーションを回っている鈴木優(オリックス)も2014年ドラフト9位での入団である。
野手陣では山足達也(2017年8位)と中川圭太(2018年8位)のふたりがともにドラフト7位以下での入団だ。山足は7月中旬からスタメン起用も増え、内野のレギュラーを狙っている存在。中川は不振で二軍降格中だが、昨シーズンのセ・パ交流戦で首位打者を獲得した逸材。復調すれば戦力として一軍に呼ばれるはずだ。
首位を走る楽天の小郷裕哉も2018年7位指名からの躍進だ。7月26日に登録を抹消されたものの、代走、守備固めを中心に21試合に出場していた。
このようにドラフト7位以下という下位指名からも、一軍戦力は生まれているのである。これからも佐野や中川のように、アマチュア時代の評価を覆す活躍を見せる選手が誕生することに期待したい。
(記事=勝田 聡)
関連記事
◆控え選手中心の中学時代からプロ注目の大型捕手へ。田所宗大(いなべ総合)の着実な成長ステップ
◆通算58本塁打の大砲、超高校級の「坂本勇人」など「公立校」にいる逸材たち
◆【組み合わせ】2020年三重県高等学校野球夏季大会