内田靖人と和田恋、一塁を争う2013年ドラフト2位の2人
内田靖人と和田恋
楽天の内田靖人がレギュラー獲りへ向けて猛アピールを行っている。今シーズンの内田は開幕一軍入りを果たすと、ここまで5試合にスタメンで出場。まだまだレギュラーという扱いではないものの、スタメン起用された試合では2試合連続で本塁打を放った。
7月19日の西武戦では試合を決定づける勝ち越しの満塁本塁打となり、師匠でもある浅村栄斗とお立ち台に登っている。
内田は2013年ドラフト2位で常総学院高校から楽天へと入団した7年目の25歳。高校時代には強打の捕手として日本代表にも選ばれた逸材だ。プロ入り後は内野手にコンバートされたが、なかなか芽が出なかった。しかし、5年目の2018年には58試合に出場し、打率こそ.198と低かったものの12本塁打を記録。ようやく長距離砲として開花しつつあった。
ところが、昨シーズンは一軍でわずか2試合の出場にとどまり、本塁打だけでなく安打も生まれなかった。そんな内田が好調楽天の戦力となりつつある。
そして楽天には、もうひとり2013年のドラフト2位の選手が在籍している。昨シーズン途中に巨人からトレードで移籍してきた和田恋である。
和田は高知高校から2013年ドラフト2位で巨人へと入団。2018年に一軍デビューを果たしたものの結果を残すことができず、翌2019年シーズン途中に古川侑利との交換トレードで楽天へとやってきた。楽天に入団後は31試合に出場しプロ初本塁打を放つなど、飛躍しつつあった。
今シーズンはここまで一軍での出番はないものの、二軍では打率.333を記録。同じタイプの内田に負けじと、7月20日のヤクルト戦では奥川恭伸から右方向へ本塁打も放っている。奥川はこれがプロ入り後初の被弾であり、初失点でもあった。
和田は外野を守ることができるものの、守備位置は基本的に一塁だ。そして右打ちで長打力が売りのタイプ。一軍昇格、そして出番を勝ち取るためには、同タイプの内田以上の成績を残す必要がある。
このふたりを見たときに現時点では内田が一軍で結果を残しているが、まだまだシーズンは始まったばかり。ここから和田が追い越す可能性も十分にあるだろう。
2013年ドラフト2位、右打ち、一塁手、長打力が売り……とタイプが似ている内田と和田。どちらが先に結果を残すのだろうか。ふたりの争いに注目したい。
※数字は2020年7月20日終了時点
(記事:勝田聡)
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