19年目の大ベテラン・栗山巧(育英出身)と中村剛也(大阪桐蔭出身)の83年世代の同期はあと8人
栗山巧(左)、中村剛也(右)
パ・リーグ3連覇を目指す西武の栗山巧が開幕から結果を残している。7月18日終了時点で打率.329はパ・リーグ5位。チーム内ではもちろんトップ。2011年以来9年ぶりの打率3割だけでなく、首位打者争いにも加わってい来そうな勢いだ。
また、2000本安打まで残り150本となっており、今シーズン中は難しくとも、この調子で行けば、来シーズン中には球団生え抜き野手としては史上初の名球会入りも現実味を帯びてくる。
その栗山と同期入団、同学年の中村剛也も存在感を発揮している。昨シーズン打点王に輝いた中村は、今シーズンも主に6番でスタメン出場。ここまでチーム2位タイとなる3本塁打を放ち、OPS(出塁率+長打率で表される指標).837と森友哉や外崎修汰よりも高水準をキープしている。
そんな栗山と中村のふたりは2001年のドラフト会議で指名され西武へと入団した19年目の大ベテラン。西武の同期入団を見ると自由獲得枠の細川亨(現ロッテ)、2巡目で中村、4巡目が栗山、そして5巡目が竹内和也(すでに引退)となっている。
19年前のドラフト会議ではあるが、西武が指名した4人のうち、なんと3人が今シーズンもNPBでプレーしているのである。なおかつ栗山と中村のふたりは今シーズンもスタメンでの出場を続けており、紛れもない一軍戦力となっているのだから驚きだ。
その他の球団を見ると、今シーズンもNPBでプレーしているのは石川雅規(ヤクルト自由獲得枠)、近藤一樹(現ヤクルト/近鉄7巡目)、大竹寛(現巨人/広島1巡目)、石原慶幸(広島4巡目)、山井大介(中日6巡目)と5人しかいない。
西武をのぞくと、複数の指名選手が現役を続けているのは大竹と石原を指名した広島だけ。ただし、この年の広島はドラフト会議で9人を指名しており、西武の4人指名中3人が現役を続けているのとは少し状況が異なる。
また、栗山と中村ぞのぞくと現時点で一軍に登録されているのは大竹ただひとり。石川や近藤は開幕一軍だったものの、思うような投球ができず登録抹消中。石原は1試合のみの出場にとどまり、細川と山井は一軍での出場機会は訪れていない。ここでも栗山と中村の凄さが際立っている。
多くの同期入団選手たちが現役を引退し、第二、第三の人生を歩み始めている中、栗山と中村は一軍の戦力として奮闘している。今シーズンも怪我なく走り抜き、まだまだチーム、そしてプロ野球界を引っ張って欲しい。
<2001年ドラフト指名選手>
※2020年シーズンNPB所属
石川雅規(秋田商→青山学院大→ヤクルト自由獲得枠)
近藤一樹(日大三高→近鉄7巡目)
細川亨(青森北高→青森大→西武自由獲得枠)
中村剛也(大阪桐蔭高→西武2巡目)
栗山巧(育英高→西武4巡目)
大竹寛(浦和学院高→広島1巡目)
石原慶幸(県立岐阜商→東北福祉大→広島4巡目)
山井大介(神戸弘陵学園高→奈良産業大→河合楽器→中日6巡目)
(記事:勝田聡)
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