都立日野の3年生に届いたOB・OGからの手紙。先輩の思いを背負い初戦突破
都立日野の3年生に届いたOB・OGからの温かい手紙
「なかなか勝てなくて苦労した代でした」
嶋田雅之監督は、かつての教え子たちを懐かしげに振り返る。
19日に夏の初戦を迎えた都立日野は、都立小平西に6対0と快勝。
投打がガッチリと噛み合い、上々のスタートを切った。
そんな都立日野は今大会、実は2学年上のOB、OGの思いも背負って試合に臨んでいる。
夏の甲子園の中止が決まってから一週間後、嶋田監督の下に一通の封筒が届いた。
送り主は、2019年3月に卒業した18名の都立日野高校野球部OB、OGたち。
封筒を開けると、そこには現在の3年生部員に向けた18通の手紙が入っていた。
「『甲子園が無くなっても頑張れ』といった激励の手紙が入っていました。みんなで声を掛けあって、一人一人書いたようです。
ちょうど僕が学年の担任だった代で、接する時間も多かったので野球部への思いも強かったのだと思います」
手紙には「この悔しさをバネに」、「最後まで前向きに」といった激励の言葉が並び、3年生の選手たちを励ます思いがたくさん詰まっている。
嶋田監督は今年のチームを「決して能力は高くないが、努力して成長した代」と評価するが、2年前の夏を戦った選手たちにもどこか似た雰囲気があったと振り返る。
「能力こそ高くありませんでしたが、とにかく一生懸命練習する代で、学校の係活動やイベントでも先頭に立って頑張る選手が多かったです。
今の3年生は、1年生の時に一生懸命練習する3年生の姿を見ながら成長したのだと思います」
27日の2回戦では、実力校の早大学院と対戦の予定だ。
OB、OGの思いも背負って、この勢いで突き進んでいく。
(記事=栗崎祐太朗)
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