桑田真澄超えの開幕3連勝!戸郷翔征(聖心ウルスラ出身)の好調支える最新の投球スタイル
戸郷翔征投手
ミレニアム世代を牽引するのは俺だと言わんばかりの快投だ。
15日、[stadium]マツダスタジアム[/stadium]で広島東洋カープと対戦した読売ジャイアンツ。先発は高卒2年目のヤングジャイアンツの筆頭格・戸郷翔征(聖心ウルスラ出身)。6回で103球を投じ、被安打2、奪三振4、与四死球3、無失点の内容で開幕3連勝をマーク。
これで防御率は1.89と2点台を下回っただけではなく、桑田真澄氏(PL学園出身)も成しえなかった球団史上初の記録を打ち立てた。
最速153キロを計測した力強いストレートを軸に、打者の手元で小さく沈む130キロ後半のスライダー。そのスライダーとほぼ同じ速度で鋭く落ちるフォークや、120キロ台の緩急つけたカーブで組み立てた。
この組み立てにバッター陣は、態勢を崩して打ちにいくシーンが多く見受けられた。ストレートのタイミングで打ちにいったところで、ボールが小さく沈むことで広島打線を翻弄したことが考えられる。
2月のキャンプの時に戸郷投手に変化球について話を聞いた際、「真っすぐに近い球速で少し落とすことが出来れば」と語っていた。またボールの軌道に関しても、ストレートと同じ軌道で投げ込むことを理想に掲げていた。それらを踏まえると15日のピッチングは、その話を体現するようなピッチングだったと言える。
さらに「一番の武器はストレートですが、それだけでは勝負できないので、変化球をいかにばれないように投げるか」を戸郷投手は現在意識しているとのこと。今流行りのピッチトンネルで考えれば、戸郷投手の投球はピッチトンネルをいかに小さくできるかを考えていることになるだろう。
だが、それらを支えるのは腕を強く振ること。どの球種であっても腕をしっかり強く振れているからこそ、フォームとのギャップで変化球がより活きてくるのだ。
弱冠二十歳の若武者の勢いはどこまで続くのか。新時代のエースへ戸郷は突き進んでいく。
(記事=編集部)
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