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2012年の主役・大阪桐蔭を秋季近畿大会で破った天理 熱い戦いを繰り広げた両校ナインのその後を紹介

2020.07.13

2012年の主役・大阪桐蔭を秋季近畿大会で破った天理 熱い戦いを繰り広げた両校ナインのその後を紹介 | 高校野球ドットコム
左から古田 塁(天理)、藤浪 晋太郎(大阪桐蔭)、中谷 佳太(天理)、森 友哉(大阪桐蔭)

 2012年、春夏連覇そして国体優勝の”全国3冠”を成し遂げた大阪桐蔭。現阪神の藤浪 晋太郎や現埼玉西武の森 友哉らを擁し、2012年は選抜、春季大会、夏の大阪大会、夏の甲子園での公式戦で29戦負けなしと圧倒的な成績を残した。この代の公式戦の敗戦は一試合のみ。春夏連覇を達成する大阪桐蔭を破ったのは奈良の強豪・天理だった。

 2011年11月3日、[stadium]舞洲ベースボールスタジアム[/stadium]で行われた近畿地区大会準決勝。天理は、先発のエース・中谷 佳太が5回3失点でマウンドを降り、背番号11の山本 竜也が1点ビハインドで2番手としてマウンドに上がる。大阪桐蔭のエース・藤浪 晋太郎は2回途中に指先から出血するも、7回まで続投。6回裏に天理は2点を奪い逆転に成功し、7回裏に関屋 亮の2ランなどで4点を奪って差を広げ8対4で大阪桐蔭を下した。

 そして、2012年の夏の甲子園の準々決勝の舞台で再戦を果たす。大阪桐蔭は藤浪、森 友哉の本塁打などを含む12安打8得点と打線が爆発。投げては藤浪が被安打4、13奪三振、1失点で完投。全国の舞台で天理を圧倒し雪辱した。

 その後、大阪桐蔭からは、藤浪、森、リリーフの澤田 圭佑がNPB入りを果たし、現在も第一線で活躍中。天理からは7名が社会人野球の舞台に進み、高校野球引退後もそれぞれの舞台で活躍を続けた。

 そこで今回は2012年の大阪桐蔭天理ナインのその後を紹介していく。

【大阪桐蔭の主な選手と進路】
投手 藤浪 晋太郎 3年(阪神)2012年1位
投手 澤田 圭佑 3年(立教大-オリックス)2016年8位
投手 原﨑 隼人 3年(奈良学園大)
投手 平尾 奎太 3年(同志社大-Honda鈴鹿)
捕手 森 友哉 2年(埼玉西武)2013年1位
内野手 田端 良基 3年(亜細亜大中退-日本ウェルネス大北九州)
内野手 大西 友也 3年(同志社大-ミキハウス)
内野手 小池 裕也 3年(関西大)
内野手 妻鹿 聖 3年(亜細亜大)
内野手 笠松 悠哉 2年(立教大-ヤマハ)
内野手 水谷 友生也 2年(法政大-明治安田生命)
内野手 西 勇大 3年(山岸ロジスターズ)
内野手 森島 貴文 3年(関西大)
外野手 安井 洸貴 3年(関西大)
外野手 白水 健太 3年(同志社大)現福井工業大福井コーチ
外野手 水本 弦 3年(亜細亜大-東邦ガス)
外野手 高井 洸佑 3年(中部学院大-バイタルネネット-高知FD)
外野手 岩田 佳樹 3年(四国学院大)
外野手 杉森 友哉 3年(関西大)

【天理の主な選手と進路】
投手 中谷 佳太 3年(大阪ガス)
投手 山本 竜也 3年(天理大-大和田クラブ)
投手 漆原 広樹 3年(同志社大)
捕手 船曳 翔 3年(天理大-県警桃太郎)
捕手 山岸 大起 2年(同志社大-JR西日本)
内野手 稲別 晶 3年(城西国際大-山岸ロジスターズ)
内野手 綿世 優矢 3年(立命館大)
内野手 古田 塁 2年(東洋大-JFE西日本)
内野手 吉村 昂祐 3年(天理大-永和商事ウイング)
内野手 隈元 周 3年(天理大)
外野手 早田 宏規 2年(立命館大)
外野手 東原 匡志 2年(明治大)
外野手 木村 秀 3年(大阪経済大)
外野手 畔田 幸大 3年(愛知大)

 大阪桐蔭のエース・藤浪 晋太郎は阪神に1位指名を受け、2015年にはセ・リーグ奪三振王に輝いた。2年生で正捕手を務めた森 友哉は埼玉西武に1位指名で入団。昨年は捕手としては2012年の阿部慎之助以来となる首位打者、のタイトルを獲得。さらにMVP、ベストナインにも選出され西武の”山賊打線”の一角を担う。立教大を経てオリックスに指名を受けた澤田 圭佑は2018年にはキャリアハイの47試合に登板。オリックスの中継ぎ投手陣を支えた。

 

 そして、6名が社会人でも硬式野球を継続。
同志社大を経て、Honda鈴鹿に進んだ投手の平尾 奎太、ミキハウスに進んだ2番・二塁手の大西 友也、ヤマハに進んだ当時2年生で6番・三塁手を務めた笠松 悠哉、高卒で山岸ロジスターズに進んだ西 勇大、亜細亜大を経て東邦ガスに進んだ水本 弦の5名が現役でプレーする。

 また、正中堅手の白水 健太は現在、福井工業大福井でコーチを務める。

 天理のエース・中谷 佳太は鳥取クラウンに所属していた中学時代、日本代表経験を持つ。高校卒業後、大阪ガスに入社。社会人4年目で迎えた2017年の都市対抗最終予選では、公式戦初先発し完封勝利を記録し都市対抗出場に牽引。今季で8年目を迎える。正捕手の船曳 翔は天理大を経て、兵庫県警硬式野球部「県警桃太郎」に入部した。

 夏の準々決勝で9回に藤浪晋太郎からソロ本塁打を放った6番・遊撃手の吉村 昂祐は天理大を経て永和商事ウイングに進んだ。

 2年生で4番を務めた古田 塁は東洋大を経てJFE西日本に入社。2018年には日本選手権準優勝を経験した。天理大に進学した背番号11の山本 竜也は3年春には4勝0敗、防御率1.50を記録しリーグ敢闘賞のタイトルを獲得。同年秋には6勝を挙げ、最優秀投手に選出された。現在は大和田クラブでプレー。

 多くの選手がプロや社会人の舞台でも活躍を続けている両校ナイン。そして昨秋は近畿大会決勝で両校は対戦し、天理が12対4で大阪桐蔭に勝利し、近畿王者に輝いた。共に出場する今夏の甲子園交流試合では、天理広島新庄と、大阪桐蔭東海大相模と対戦する。

※記事の掲載者、掲載者の現所属、記録の事実につきましては報道各社発表の新聞記事、各野球連盟が発表する大会記録、各チームの所属調査、関係者取材により確認ができたものより掲載をしております。そのため、この情報が全ての情報ではなく、情報の一部となりますことご了承ください。

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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