出塁率は岡本和真に次ぐチーム2位! 中島宏之のドラフト同期は?
中島宏之選手(巨人)
6月19日に開幕したプロ野球。セ・リーグは対戦がひとまわりした。ここまでの順位を見ると巨人が首位をキープ。2連覇へ向けて上々のスタートを切ったと言えるだろう。
若き4番の岡本和真が打線の中心にしっかりと座りチームを牽引。OPS1.210(出塁率.469/長打率.741)は鈴木誠也(広島)についでセ・リーグ2位となっており、まさに代表する打者となった。
巨人のその他の野手を見ると目を引くのが中島宏之だ。打率こそ.279とさほどでもないが、出塁率.415は岡本についでチーム2位(規定打席以上)だ。ここまでの15試合(先発13試合)で出塁できなかったのは2試合だけ。そのうち1試合は代打での出場となっており、先発出場した13試合中12試合で出塁しているのである。
選んだ四球は10個を数えるが坂口智隆(ヤクルト/13個)、村上宗隆(ヤクルト/11個)に次いでリーグ3位。2008年、2009年と2年連続で最高出塁率のタイトルを獲得した力は衰えていないようだ。
移籍1年目の昨シーズンは打率.148(54打数8安打)と不振に陥っていた男が、見事な復活劇を見せつつあるわけだ。これで安打数も通算1779本となっており、今シーズンをのこのまま乗り切れば大きな節目である2000本安打も現実味を帯びてきた。
そんな中島は2000年ドラフト5位で指名を受け伊丹北高校から西武へと入団している。今から20年前のドラフトということもあり、同期入団の選手も残り少なくなってきた。
この年のドラフトでは阿部慎之助(中央大/巨人逆指名)、赤星憲広(JR東日本/阪神4位)、渡辺俊介(新日本製鐵君津/ロッテ4位)、畠山和洋(専大北上高/ヤクルト5位)、土谷鉄平(津久見高/中日5位)らがプロ入り後に結果を残してきたものの、すでに現役を引退している。
2020年シーズンもNPBでプレーしているのは内川聖一(ソフトバンク)、山崎勝己(オリックス)、そして中島の3人だけ。オリックスから高卒で指名されながら入団拒否をし社会人の道を選び、後にプロ入りを果たした内海哲也(西武)を含めても4人しかいない。
内川と山崎、そして内海はここまで一軍出場はなく、中島ひとりが奮闘しているというのが現状である。一軍出場のない3人も中島の活躍には刺激を受けていることだろう。
プロ入り20年目の大ベテランが、セ・リーグ2連覇を目指す巨人を引っ張っていく。
※数字は2020年7月6日終了時点
(記事=勝田聡)
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