2013年センバツ出場の遠軽。プロ注目の遊撃手・市川など上昇志向が強い選手を中心に狙うは優勝
チーム中心となる石川勝大主将(左)と市川竜輝(右)
2013年に21世紀枠でセンバツ出場を果たし、北北海道地区の強豪として注目される遠軽。同校は遠軽町唯一の高校として、町からの期待も高く、野球部だけではなく、吹奏楽部も有名な学校で、北見地区以外の生徒も入学するほどの人気があり、下宿生も多い。
昨年はプロ注目捕手・浅野駿吾を擁した強力なチームだったが、今年も注目の遊撃手・市川竜輝、前年から経験豊富の右腕・甲田健太と能力が高い選手を揃える。昨秋は最速146キロ右腕・松田大輝擁する北見工に惜敗。そういった強力な選手がいるように勝てるよう振り込み、トレーナーからレベルの高いトレーニング指導を受け、ポテンシャルを高め、春へ向けて準備を行っていた。
しかし新型コロナ感染拡大の影響は野球部の活動に大きな影響を受けた。野球部は下宿者が多く、感染者が多い札幌地区の出身者もおり、そういう生徒には下宿先にとどまったり、また消毒液を購入するなど、感染対策を行ってきた。
自粛期間中、部員はLINEなどのコミュニケーションツールで連絡をマメに行ってきた。チームをまとめる石川勝大主将は、「意思疎通しながらやることができました」と振り返る。
6月から全面的に再開し、まずは紅白戦で競争を行い、そして対外試合と段階を追って調整ができた。甲子園の中止が決まり、選手たちのモチベーションとなっているのは高いステージでプレーしたい思いだ。遊撃手の市川はスカウトから注目を集めるほどの逸材だが、主将の石川は163センチ64キロと小柄ながら、50メートル5秒9の俊足を持ち味にする俊足巧打の左打者だ。関東圏の大学でプレー継続を狙う石川はOBから打撃技術を教わり、逆方向へ強い打球も打てるようになっている。
初戦の相手は北見商・北見柏陽の勝者に決まった。どんな時でも北海道の王者を狙う姿勢は変わりない。今回の期間でより逞しさが増した遠軽ナインに注目だ。
(記事=河嶋宗一)
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