打撃好調なT-岡田は後輩たちから話題を取り戻すことができるか
T-岡田
オリックスのT-岡田が好調だ。7月5日の試合が終了した時点で打率.302(53打数16安打)、4本塁打、16打点の成績を残している。本塁打もT-岡田らしい豪快な一発が多く、復活を印象づけている。
すでに不振に喘いだ昨シーズンの安打数、本塁打数、打点数はクリア。まだまだ開幕したばかりであり、先は長いが、キャリア初となる打率3割も目指すことができそうなスタートダッシュを決めている。
2016年オフに3年契約を締結したT-岡田は、近年結果が出ず苦しんでいた。3年契約初年度となる翌2017年こそ全143試合に出場し打率.266(504打数134安打)、31本塁打、68打点と自身2度目となる30本塁打超えを記録。さすがの働きを見せたものの、その後は低迷。昨シーズンはわずか20試合の出場にとどまった。
オフシーズンにはプエルトリコでのウインターリーグにも参加。そこでは4本塁打を放ったものの、打率は1割台と低迷。どん底から抜け出せずにいた。
その崖っぷちの状態で迎えた今シーズン、開幕からこれだけの数字を残しているのである。本人はもちろん、西村徳文監督ら首脳陣もほっと胸をなでおろしていることだろう。
そんなT-岡田が履正社高校出身であることはよく知られている。後輩にはミスタートリプルスリーこと山田哲人(ヤクルト)や高卒3年目の安田尚憲(ロッテ)、きんに君の愛称で親しまれている中山翔太(ヤクルト)、そして今年のルーキーである井上広大(阪神)とスラッガー候補が多い。
そのなかで近年は山田の活躍、さらにはチームの将来を担うであろう若きスラッガー候補たちの未来に注目がいき、調子の上がらないT-岡田が取り上げられる機会もめっきり減った。
T-岡田は1987年生まれ世代(1988年2月)で現在32歳。まだまだ老け込むには早い。母校のOBとして初の打撃タイトルを取った打棒を取り戻し、再び第一線へと戻ってくることに期待したい。
【履正社高校OB】
※2020年NPB所属
T-岡田(履正社高→2005年高オリックス1巡)
山田哲人(履正社高→2010年ヤクルト1位)
坂本誠志郎(履正社高→明治大→2015年阪神2位)
寺島成輝(履正社高→2016年ヤクルト1位)
安田尚憲(履正社高→2017年ロッテ1位)
宮本丈(履正社高→奈良学園大→2017年ヤクルト6位)
中山翔太(履正社高→法政大→2018年ヤクルト2位)
井上広大(履正社高→阪神2位)
(記事=勝田聡)
関連記事
◆エース・今井、好打者・長野など2014年の夏を盛り上げた三重高校準優勝メンバーのその後
◆堂林や磯村ら 2009年中京大中京の全国制覇メンバーたちのその後
◆横尾、高山など2011年甲子園優勝・日大三ナインの現在地