News

今シーズン初勝利を掴んだ山本拓実(市立西宮出身)前回登板からの変化と高校時代から変わらないもの

2020.07.02

今シーズン初勝利を掴んだ山本拓実(市立西宮出身)前回登板からの変化と高校時代から変わらないもの | 高校野球ドットコム
山本拓実

 1日、阪神タイガースと対戦した中日ドラゴンズは6対3で勝利を掴み今シーズン5勝目。上位チームに食らいついている。この勝利に大きく貢献したのが20歳のプロ3年目・山本拓実市立西宮出身)だ。

 今シーズン初先発となった横浜DeNA戦では5回投げて被安打5奪三振4自責点3という内容で敗戦投手に。しかし1日の阪神戦では6回を投げ抜いて、被安打5奪三振1自責点2で今シーズン初勝利を掴んだ。

 140キロ後半の力のこもったストレートで打者を攻めつつ、130キロ台のカットボールや120キロ後半のスライダーを混ぜるピッチング。特にストレートは梅野隆太郎福岡工大城東出身)にホームランこそ許したが、高めに浮きながらも空振りを奪い、ボールに勢いがあることを感じさせた。

 このストレートがあるからこそ、ストレートと軌道が近いカットボールやスライダーといった縦に鋭く落ちる変化球に対しても、ストレートに照準を合わせるため打ち損じがあったと考えられる。

 そして横浜DeNA戦と違ったのはチェンジアップだ。130キロ前半の球速だったが、阪神戦では糸井嘉男宮津出身)ら左打者の態勢を崩し、アウトの山を築くことが出来た。

 このボールが横浜DeNA戦ではあまり使われることがなく、代わりにスライダーが増えてしまったことが大きい違いだ。山本の中では中間球という位置づけであろうチェンジアップがあるだけでも、ピッチングの引き出しは増える。

 またどのボールを投げ込むときも山本の投げっぷりの良さは見逃せない。恩師である吉田俊介監督も入学当初から腕の振りの強さが印象的だったと語っている。プロ入り3年目となった現在もストロングポイントを残したままレベルアップをし続けている。中日の先発ローテーションでは最年少となる山本がどんな結果を残すのか。次回以降の登板も楽しみだ。

関連記事
【緊急企画】母校や応援している高校の球児たちに、あなたのエールを届けよう!
21世紀枠候補校屈指の右腕・隼瀬一樹(伊香)の進化のきっかけは練習試合観戦【前編】
21世紀枠候補に選出された伊香(滋賀) 滋賀学園に金星をあげることができた理由【前編】

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.04.19

【島根】石見智翠館、三刀屋がコールド発進<春季県大会>

2024.04.20

【香川】高松商が延長10回激戦制しサヨナラ勝ちで19年ぶり優勝<春季大会>

2024.04.20

「夏の甲子園2部制」に強豪校監督から歓迎の声!昨夏、大会初日に8時間現場待機した浦和学院「調整がしやすい」

2024.04.20

【春季神奈川大会】東海大相模の198センチ左腕・藤田 琉生が公式戦初完封!

2024.04.19

【山口】下関国際、高川学園、宇部鴻城がコールド発進<春季大会>

2024.04.14

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.15

四国IL・愛媛の羽野紀希が157キロを記録! 昨年は指名漏れを味わった右腕が急成長!

2024.04.17

仙台育英に”強気の”完投勝利したサウスポーに強力ライバル現る! 「心の緩みがあった」秋の悔しさでチーム内競争激化!【野球部訪問・東陵編②】

2024.04.16

【春季埼玉県大会】2回に一挙8得点!川口が浦和麗明をコールドで退けて県大会へ!

2024.04.15

【春季和歌山大会】日高が桐蔭に7回コールド勝ち!敗れた桐蔭にも期待の2年生右腕が現る

2024.04.09

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.05

早稲田大にU-18日本代表3名が加入! 仙台育英、日大三、山梨学院、早大学院の主力や元プロの子息も!

2024.04.14

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.02

【東京】日大三、堀越がコールド発進、駒大高はサヨナラ勝ち<春季都大会>

2024.03.23

【春季東京大会】予選突破48校が出そろう! 都大会初戦で國學院久我山と共栄学園など好カード