戸郷、山下、万波、宜保…2018年のドラフト下位指名の高卒組は期待の有望株揃い!
戸郷翔征(聖心ウルスラ学園出身)
6月23日の巨人対広島の試合で戸郷翔征(巨人)が、7回途中2失点、7奪三振と堂々の内容で今シーズン初勝利をマークした。高卒2年目の投手としては1987年の桑田真澄以来、33年ぶりの開幕ローテーション入りということからもその凄さが伝わってくる。
そんな戸郷はドラフト6位の入団であり、アマチュア時代の評価が著しく高かったわけではない。
戸郷と同期にあたる2018年のドラフト指名選手を振り返ってみると、下位指名ながら今年一軍での起用を勝ち取りそうな選手は多い。
巨人では山下航汰(健大高崎高/育成1位)がそうだ。昨シーズン途中に支配下登録された山下は1年目から初安打を記録。今年も一塁のレギュラー候補に名前を挙げられていたが、5月に右手有鉤骨を骨折し現在はリハビリに励んでいる。しかし、持っている力は誰もが認めるところ。夏場以降での一軍登録、そしてレギュラー取りへの足がかりを掴むことが期待されている。
日本ハムのスラッガー候補、万波中正(横浜高/4位)も練習試合で2試合連続本塁打を放つなど猛アピールを見せた。惜しくも開幕一軍入りは逃したものの、その長打力は魅力的。同じ外野の西川遥輝が今シーズンオフにMLBへと挑戦する可能性もある。来シーズン以降を考えると、万波がしっかり二軍で結果を残すことができれば、一軍での出番が巡ってくるはずだ。
オリックスの宜保翔(未来沖縄高/6位)もおもしろい存在だ。昨シーズン終盤に一軍デビューを果たすと、初安打をマーク。今シーズンもオープン戦で12試合に出場し、打率.344(32打数11安打)と開幕一軍入りは目前だった。
しかし5月に入ってから右手有鉤骨を骨折し、戦線離脱となってしまう。現時点では二軍の試合にも出場しておらず復帰には少し時間はかかりそうだが、復帰すれば一軍昇格のチャンスもありそうだ。
2018年のドラフト会議では、根尾昂(大阪桐蔭高/中日1位)、藤原恭大(大阪桐蔭高/ロッテ1位)、小園海斗(報徳学園高/広島1位)、吉田輝星(金足農業高/日本ハム1位)らが注目を集めていた。4人はすでに昨年一軍デビューを果たしたが、今年は全員が二軍でのスタートとなっている。
チーム方針やポジションによって一軍昇格の時期やタイミングは異なってくる。もしかしたら、ドラフト下位指名組がドラフト1位の彼らよりも先に一軍でチャンスを掴むことになるかもしれない。
(記事=勝田聡)
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