常総学院と霞ヶ浦の直近10回の対戦成績は?そのうち8回は決勝で激突!
常総学院から巨人入りした菊田拡和(左)と霞ケ浦から広島入りした鈴木寛人(右)
2019年に国体の舞台となった茨城県。その時に開催地として国体に出場をした霞ヶ浦。エースの鈴木寛人はドラフト会議で広島東洋カープに指名を受けて、現在はプロで自己研鑽を重ねる日々を過ごしている。また霞ヶ浦は鈴木の先輩で同じカープにいる先輩の遠藤淳志をはじめ、好投手を多く輩出するのが特長である。
そんな霞ヶ浦以上に全国で結果を残し、茨城が誇る超強豪と言えば常総学院だ。甲子園には春夏合わせて25回出場、そして優勝経験も春夏ともに1回ずつある。今年も菊地竜雅や一條力真といった投手陣を軸にタレント揃うチームとして注目を浴びていた。その常総学院と霞ヶ浦の直近10回の対戦成績はどのようになっているのか。今回は両校の対戦成績を振り返っていきたい。
<直近10回の対戦成績>
2011年 秋季茨城県大会 準々決勝
常総学院 3対2 霞ヶ浦
2013年 第95回茨城大会 決勝
常総学院 4対2 霞ヶ浦
2018年 春季茨城県大会 準決勝
常総学院 7対1 霞ヶ浦
結果だけを振り返ると常総学院6勝、霞ヶ浦3勝。そして引き分けが1回という成績で常総学院が力を発揮している形になっている。最も古い対戦は2011年の秋季大会。1点差のゲーム展開を常総学院が制して勝利すると、2度目の対戦となった2012年の時には常総学院が霞ヶ浦打線をシャットアウトして茨城の頂点に立った。
しかし霞ヶ浦は、2013年の春季大会では選抜帰りの常総学院から3回に一挙3得点でリードを奪い、逃げ切りで優勝を果たす。そして、その年の夏の大会の決勝戦でも両校は相まみえ、試合は8回終わって2対2の大接戦。決勝戦にふさわしい白熱の試合展開だったが、最後は常総学院の4番・内田靖人(現東北楽天)がサヨナラホームランで決着をつけ、甲子園の切符をもぎ取った。その後、常総学院はエース・飯田晴海(現日本製鉄鹿島)の活躍も光り、ベスト4まで勝ち上がった。
一方あと一歩で甲子園を逃した霞ヶ浦は、その年の秋季大会で引き分けを挟んで2対1で常総学院を下してリベンジに成功する。
これまでも直接対決を見てきたが、引き分けの結果はほとんどないケース。2013年の秋季大会時点では、現在のような延長13回からタイブレーク方式がなかったため、延長15回まで通常通り闘い抜いた末の引き分けとなっており、改めて実力が拮抗していることがわかる。
翌年の2014年の春季大会で霞ヶ浦は常総学院に敗れたが、2015年の秋季大会では3対2で再び勝利を挙げている。
2018年の対戦では常総学院には菊田拡和(現巨人)が3番に座る重量打線で、霞ヶ浦先発・福浦太陽(現鷺宮製作所)を3回途中でノックアウト。試合の主導権を終始握って勝利すると、昨秋の対戦では先取点は許したものの、中盤で逆転に成功した常総学院が霞ヶ浦を下している。
10試合中8試合が決勝戦で対戦するところからも茨城の高校野球を牽引していることが窺える両校。これからも茨城の高校野球を引っ張る存在として好ゲームを繰り広げてくれることを期待したい。
(記事=田中裕毅)
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