近年、広島県内でしのぎを削る広陵と広島新庄。直近10回の対戦成績を振り返る
広陵出身の中村奨成(広島・左)に広島新庄出身の堀瑞輝(日本ハム・右)
広島東洋カープの本拠地でもある広島県。昨夏の甲子園には古豪・広島商が出場したが、その広島商をおさえて春夏合わせて47回の甲子園出場を誇っているのが広島広陵だ。小林誠司をはじめ、現役でプロの世界で活躍している選手も多数いる。
そして広島広陵と並び、県内屈指の強豪として注目浴びるのが広島新庄。甲子園出場回数ではまだ及ばないが、名将・迫田守昭氏の手腕によって近年で実力をつけてきた。そんな広島新庄と広島広陵の直近10回の対戦成績を振り返っていきたい。
<直近10回の対戦成績>
2013年 秋季中国地区大会 準々決勝
広島新庄 9対2 広島広陵
2014年 春季広島県大会 2回戦
広島広陵 4対1 広島新庄
2014年 第96回広島大会 決勝
広島広陵 2対1 広島新庄
2014年 秋季広島県大会 準決勝
広島新庄 5対2 広島広陵
2015年 秋季広島県大会 4回戦
広島新庄 3対0 広島広陵
2017年 春季広島県大会 決勝
広島新庄 7対2 広島広陵
2017年 第99回広島大会 決勝
広島広陵 9対5 広島新庄
2017年 秋季広島県大会 1回戦
広島広陵 3対1 広島新庄
2018年 第100回広島大会 決勝
広島広陵 5対4 広島新庄
2018年 秋季広島県大会 準決勝
広島広陵 9対1 広島新庄
※1年生大会を除く
結果は広島広陵が6勝、広島新庄が4勝と競り合いの対戦成績。3点差の試合展開は6試合と、両校の対戦は手に汗握る接戦が繰り広げられていることがわかる。
その中で直近10回の対戦成績で唯一のコールド試合となったのが2013年の中国地区大会。広島広陵にはプロで活躍する太田光を4番に据えた強力打線だったが、エース・山岡就也(現JX-ENEOS)の好投で春夏通じて初の甲子園出場をもたらし、翌春の選抜では全国の舞台で初勝利を掴んだ。
しかし夏の甲子園を巡る2014年の決勝では山岡と広島広陵の7838の投手戦の末、広島広陵が2対1で勝利。4年ぶり21度目の夏の甲子園出場を決めた。
その後の秋季大会で対戦した時は、広島新庄が堀瑞輝(現日本ハム)が2失点で完投してリベンジに成功。そして2015年の秋季大会、2017年の春季大会でも広島新庄が連勝を飾ることとなる。
だが、2017年の夏の広島大会決勝、その夏に甲子園記録を塗り替えたスラッガー・中村奨成がホームランを放つなどの活躍で甲子園の切符を掴み、全国大会準優勝まで駆け上がった。ここを境に翌年の100回大会では延長10回、2018年の秋季大会では広島広陵が終始リードする形で広島新庄から勝利をもぎ取った。
広島新庄はこの春から新監督に宇多村聡氏が就任。新体制となり、今後どういったチームになっていくのか楽しみではあるが、これからも広島広陵と白熱した試合を演じてくれることを期待したい。
(記事=田中裕毅)
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