2016年の高校BIG4の一人・寺島成輝。復活と飛躍の4年目へ挑む!
履正社時代の寺島成輝
21日、楽天相手にオリックスのWエースの1人・山本由伸(都城出身)が8回10奪三振の圧巻の投球を披露。これにはヤンキースの田中将大(駒大苫小牧出身)も絶賛したが、同じく21日に山本の同世代が復活の兆しを見せるピッチングをした。
それはヤクルトの寺島成輝(履正社出身)だ。中日戦に9回に3番手として登板すると、高橋周平(東海大甲府出身)にヒットこそ許したが、1回を無失点。自分の役目をきっちりと果たし、次回の登板に繋げた。
内容の方を見ていくと、両サイドに140キロ前後のストレートが来ていた。投球フォームには大きな変化はないが、力強いストレートが戻ってきており、このボールに差し込まれる。右打者であればインコースのボールに一歩引くシーンもあり、ボールに威力があることが伝わってくる。
130キロ台のスライダー、フォーク。決して大きく変化するわけではないが、ストレートとほぼ同じ球速で、少し落ちる。いわゆる中間球としてカウント、空振りを取る役割がありそうだ。
そして21日に効果的だった120キロ台の大きく縦に割れるカーブ。ストレートと20キロも球速差があるだけで上手く緩急が使えるが、加えて変化量もきっちりある。そのカーブが低めに集まることで、態勢を崩しながら当てて内野ゴロというパターンでアウトを重ねていた。
甲子園を沸かせた3年の夏の時はストレートで押していくスタイルが印象的だったが、そのストレートを活かした変化球で躱す新しい寺島のスタイルが21日の投球からは垣間見えた。
同じく高校時代に甲子園を沸かせた今井達也(作新学院出身)は西武の若きエース候補として期待が寄せられている。そして同世代で大学の道に進んだライバルたちはドラフトイヤーとして2020年を迎えており、来年にはプロの世界へ飛び込んでくる。
世代屈指のサウスポーとして注目を集めた4年前の輝きを取り戻し、成長姿をファンの目の前で見せることが出来るのか。寺島の真価が問われる勝負の4年目のシーズンは始まったばかりだ。
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