
最速140キロを超える速球派右腕・黒田晃大(チーム提供)
茨城県の県北地区といえば、明秀日立、日立一が注目されているが、この2020年、注目度が挙がっているのが佐和だ。140キロを超える速球派右腕・黒田 晃大が注目されているが、大川修一監督は「黒田と一緒に入学してきた選手も力があって、1年生から試合に出場していた選手も何人かいます」と黒田以外にも、二塁手・古川空翔など活躍を見せてきた選手が多い。
昨秋は県大会2回戦進出。この冬は精力的にトレーニングを積んできた。大川監督は選手練習の取り組みぶりは例年以上に変わってきた実感があると語る。
「選手たち自身で考えながら取り組んでいく様子も見えましたし、佐和高校の選手たちはあまり『自分を出さない』のが特徴だったんですけど、今年に限っては選手たち同士が厳しく指摘しあっているところは今までにないチームカラーだと思いました。そういう姿を見て楽しみだと感じました」
エース・黒田を筆頭とした選手たちのポテンシャルの高さだけではなく、勝つために厳しく指摘し合う意識の高さを見て、大川監督は今年のチームならば、ベスト8以上は狙えるかもしれない。そんな期待感を持っていただけに、今回の大会中止は残念な思いだった。
ただ大川監督は茨城高野連が大会開催を発表した後、選手たちを集めて話した時、目の輝きが取り戻していることを実感した。「この発表がされる前から1試合でもできればいいねと思っていたのですが、1試合勝てば、もう1試合が約束されるトーナメント制は、夏の大会と同じ状況じゃないですか。それができることを幸せだということを話をしましたら、生徒たちの目がキラキラしていたんですよね。ありがたいという気持ちで迎えてくれると思っています」
6月8日から部活動が全面的に再開され、独自大会でベスト8以上を狙う佐和。佐和の今後を占う重要な1年となる。
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