News

2020四国アイランドリーグplus開幕! 香川オリーブガイナーズ・歳内 宏明(元・阪神タイガース) 前年覇者に被安打3の完封劇!

2020.06.21

2020四国アイランドリーグplus開幕! 香川オリーブガイナーズ・歳内 宏明(元・阪神タイガース) 前年覇者に被安打3の完封劇! | 高校野球ドットコム
元阪神・歳内 宏明(香川)は変化球もコントロールよく11奪三振完封

 新型コロナウイルス感染と、その拡大防止のため世界中のスポーツの歩みが止まった2020年。日本も2020東京五輪・パラリンピックの延期、春夏甲子園大会の中止など例外なく苦しみに見舞われたものの、6月19日(金)にはついに3ヶ月の眠りを破り日本プロ野球機構(以下、NPB)が開幕。翌20日(土)にはルートインBCリーグと共に、四国アイランドリーグplus(以下、四国IL)もNPB同様の無観客試合(各球団HPでの試合実況配信あり)で開幕の日を迎えた。

 その四国ILのオープニングゲームは、過去NPBへドラフト指名選手輩出24名。昨年は3年ぶりに畝 章真投手が広島東洋カープから育成3位指名を受けた香川オリーブガイナーズ(以下、香川)が、昨年独立リーグ日本一。NPBにも過去17名のドラフト指名選手を輩出し、昨年は上間 永遠投手(埼玉西武ライオンズ7位指名)・岸 潤一郎外野手(埼玉西武ライオンズ8位指名)・平間 隼人内野手(読売ジャイアンツ育成1位指名)の3名が夢への扉を開いた徳島インディゴソックス(以下、徳島)をホームに迎えたデイライトゲーム。

 今季から平成唯一の三冠王に輝く松中 信彦氏(元福岡ソフトバンクホークス)を総監督、四国IL生え抜きの近藤 智勝氏を新監督に据えた香川でこの日、最も輝いたのは、聖光学院(福島)では宝刀スプリットで2011年春夏甲子園出場・侍ジャパンU-18代表入りした歳内 宏明だった。

 阪神タイガースでの9年間でNPB一軍57試合に登板・2勝4敗4ホールドをマークしている歳内は、1回表から146キロをマークした低めへのストレートとスライダー。スプリットを駆使して6回まで72球・被安打1・打者18人で仕留める準完全試合。その後も「こういう(投手戦の)展開で流れを変えたくなかった」松中総監督の付託に応え、終わってみれば128球を投げ3安打11奪三振3四死球での完封勝利。それでも「後半少しへばってピンチも作ってしまったので次に生かして修正していきたい」と目線をNPB復帰に向ける右腕にとっては、最高の形でのアピールとなった。

 また、香川は「松中塾」で学んだ打撃陣も鋭いスイングを披露。最速148キロ右腕として今季ドラフト指名候補の最右翼にあがり、この日も6回を投げ7安打5奪三振・最速147キロと才能の一端を示した徳島先発・戸田 懐生に対し2回裏は主将の7番・白方 克弥の右越適時二塁打、3回裏は3番・宝来 健吾の左前適時打と、二死走者なしからのチャンスメイクで得点を奪取。

 さらに8回裏には明徳義塾(高知)時代は今やオリックス・バファローズの大黒柱となった瀬戸内(広島)・山岡 泰輔からホームランを放った4番。宋 皞均(ソンホキュン)がレフトポール際へ一直線に突き刺さる今季リーグ第1号アーチ。「(松中総監督から)振り切れと言われています。その中で落ち着いて打てている」手ごたえ十分の一撃で、3対0快勝の立役者となった。

 試合前のあいさつでは「このような状況の中、野球をできる環境を作っていただいた、リーグの皆さま、球団関係者、ファンの皆さま、本当にありがとうございます」と感謝の言葉を綴った松中総監督にとっても嬉しい公式戦初采配初白星。「監督、コーチ、選手、チームスタッフ一丸となって優勝、そしてNPB選手を目指して、精一杯頑張ってまいります」と改めて誓う最大目標獲得へ向け、香川は「その一打でたたみかける」打線と経験豊富なエースがけん引する投手陣。そしてこの日新星として飛び出した地元・高松南高卒1年目で正妻を務める天野 龍人のリードで敵を叩く。

(記事=上溝 真司

関連記事
愛媛マンダリンパイレーツ チームOBの縁をたどり狙うは「5年ぶり独立リーグ日本一」と「9年ぶりNPBドラフト指名」
徳島インディゴソックス「魂のセットアッパー」吉田 篤史氏が新監督就任!
~ 独立はNPBへの近道だ ~ 独立リーグの今に迫る!

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.04.18

【神奈川】保土ヶ谷球場では慶應義塾、横浜が登場!東海大相模は桐蔭学園と対戦!<春季県大会4回戦組み合わせ>

2024.04.18

強豪校を次々抑えて一躍プロ注目の存在に! 永見光太郎(東京)の将来性を分析する<高校野球ドットコム注目選手ファイル・ コム注>

2024.04.18

首都二部・明星大に帝京のリードオフマン、東海大菅生技巧派左腕などが入部!注目は184センチ102キロの大型スラッガー!

2024.04.18

【春季埼玉県大会】ニュースタイルに挑戦中の好投手・中村謙吾擁する熊谷商がコールド発進!

2024.04.18

【岡山】センバツ出場の創志学園は2回戦から登場! 2回戦で昨年夏の決勝戦と同じカードが実現の可能性も!<春季県大会地区予選組み合わせ>

2024.04.14

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.15

四国IL・愛媛の羽野紀希が157キロを記録! 昨年は指名漏れを味わった右腕が急成長!

2024.04.17

仙台育英に”強気の”完投勝利したサウスポーに強力ライバル現る! 「心の緩みがあった」秋の悔しさでチーム内競争激化!【野球部訪問・東陵編②】

2024.04.15

【春季和歌山大会】日高が桐蔭に7回コールド勝ち!敗れた桐蔭にも期待の2年生右腕が現る

2024.04.16

【群馬】前橋が0封勝利、東農大二はコールド発進<春季大会>

2024.04.09

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.05

早稲田大にU-18日本代表3名が加入! 仙台育英、日大三、山梨学院、早大学院の主力や元プロの子息も!

2024.04.14

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.02

【東京】日大三、堀越がコールド発進、駒大高はサヨナラ勝ち<春季都大会>

2024.03.23

【春季東京大会】予選突破48校が出そろう! 都大会初戦で國學院久我山と共栄学園など好カード