名勝負を演じてきた星稜と小松大谷。直近10回の対決を振り返る
中津大和と奥川恭伸
選抜が開催されていれば5季連続で甲子園に出場していた星稜。長年、高校野球界を牽引してきた石川が誇る名門校だ。その星稜のライバルとして石川県内でも屈指の実力を持った強豪校・小松大谷。今年も中津大和を中心として注目が集まったが、直近10回の対戦はどのような戦績になっているのか。振り返っていきたい。
<両校の直近10回の対戦成績>
※1年生大会は除く
2014年 第96回全国高等学校野球選手権 石川大会 決勝
星稜9対8小松大谷
2015年 第97回全国高等学校野球選手権 石川大会 準々決勝
小松大谷4対3星稜
2016年 第98回全国高等学校野球選手権 石川大会 準決勝
星稜8対4小松大谷
2018年 第100回全国高等学校野球選手権記念 石川大会 準々決勝
星稜5対0小松大谷
2019年 第101回全国高等学校野球選手権 石川大会 決勝
星稜6対2小松大谷
直近10回の直接対決、2014年の春季県大会から昨夏の決勝までを振り返ったが、戦績は星稜9勝、小松大谷1勝という結果になった。
その中でも2014年の夏の決勝戦は壮絶なゲームとなった。
当時、星稜は岩下大輝(現千葉ロッテ)をエースに立てて決勝まで勝ち上がった。岩下は決勝戦でも先発のマウンドに上がったが、3回で6失点で降板。
試合は小松大谷が8点リードのまま9回まで突入したが、星稜が一挙9得点でサヨナラで甲子園へ出場。これをきっかけに「逆転の星稜」として注目を浴びて、甲子園でもベスト16まで勝ち上がった。
その翌年、2015年の夏の大会の準々決勝でも両チームは対戦するが、この時は星稜が3点リードで最終回に突入。後のない小松大谷だったが、9回に一挙4得点を奪い、見事勝利を掴むことができた。
その後、続く準決勝の石川金沢の前に敗れ甲子園出場とはならなかった小松大谷。だが、小松大谷は前年のサヨナラ負けの時にマウンドにいた木村幸四郎らを中心に星稜からリベンジを果たしたのだった。
2年後の2018年の第100回大会の時は、当時3年生の竹谷理央(現近畿大)、南保良太郎(現専修大)を中心とした打線に、2年生エース・奥川恭伸(現東京ヤクルト)といったタレントを揃えて、星稜が小松大谷から完封勝利。その後の決勝戦では22得点と、5試合で53得点の重量打線で星稜は甲子園まで駆け上がった。
そして最後に対決した昨夏の決勝では、8回まで2対2の息詰まる投手戦。ライバル同士の白熱した試合は、東海林航介(現東海大)のホームランで勝ち越して星稜に軍配が上がった。奥川が2本のホームランを許したが、2失点で完投。2年連続で甲子園をたぐり寄せ、準優勝まで上り詰めたのだった。
星稜と小松大谷。今後も石川県の高校野球を引っ張っていくであろう両校の直接対決が楽しみだ。
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