選手たちの安全と健康を最優先に考えて。中国地区大学春季リーグ史上初の打ち切りが決定
リーグ屈指の最速148キロ右腕・山﨑友輔(福山大4年・玉野商)の2020年公式戦登板は秋に持ち越し
5月23日(土)・中国地区大学野球連盟は、岡山県倉敷市の[stadium]マスカットスタジアム[/stadium]で臨時理事会を開催。1部1週目2カード(東亜大vs広島文化学園大・吉備国際大vs徳山大)を終え、新型コロナウイルス感染拡大防止に伴う中断期間に入っていた春季リーグ戦の扱いについて協議し、1部の2週目以降全試合打ち切りと、2~4部の開催中止。及び入れ替え戦の開催中止を決めた。1980年春季から1・2部制でスタートした同リーグにとって全日程を消化できなかったのは81シーズン目にして初。なお、代替大会も行わない。
中国地区大学野球連盟は臨時理事会後、ホームページ上にて「選手たちの思いもありますが、全大学が練習再開できておらず、選手・関係者の安全や健康を最優先に考え、このように決定致しました。最後になりましたが、新型コロナウイルスに罹患された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。また、全国の医療・福祉関係者の皆様に深く感謝申し上げます」と声明を発表している。
また、1部リーグでは学校施設閉鎖のため環太平洋大と共に試合をできぬまま終わった福山大・蔵田 修監督は高校野球ドットコムの独占電話取材に対し「学生たちに試合をやらせてあげたい気持ちはあったが、大学内の施設が使えず、広い中国地区を移動することが難しい現状では致し方ない。今回の中止は学生野球の本分を考えるいい機会になったと捉えて、秋のリーグ戦を万全にできる対策をみんなで考えたい」とコメントした。
加盟校の中には現状、課外活動どころか遠隔授業・登校すら禁止の大学も複数存在するなど秋季リーグ戦開催への課題は山積している現状であるが、感染拡大防止策など英知を尽くして1週目を開催した経験値は、間違いなく他大学リーグに先べんを付ける出来事になっているはず。中国地区大学リーグには今後も安全の担保を最優先にしつつ、秋季リーグ戦を開催できるべく、これまで通りの奮闘をお願いしたい。
(取材=寺下 友徳)
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