News

4人の争い? オリックス史上初の生え抜き高卒の正遊撃手は誕生するか?

2020.05.20

4人の争い? オリックス史上初の生え抜き高卒の正遊撃手は誕生するか? | 高校野球ドットコム
仮契約時の宜保翔(沖縄未来高出身)

 5月19日にオリックスの期待の若手である宜保翔が、右手有鉤骨の疲労骨折により離脱した。

 宜保は2018年ドラフト5位で指名を受け、未来沖縄高校からオリックスへと入団。昨シーズン終盤に一軍昇格を果たすと、8試合で打率.231(26打数6安打)と高卒1年目としてはまずまずの成績を残した。また、ドラフト1位で入団した同じ高卒の遊撃手である太田椋よりも先に初安打を記録したのである。

 西村徳文監督の宜保にかける期待は大きい。この春のオープン戦では宜保と安達了一大城滉二山足達也の4人を遊撃手として起用しているが、宜保は安達と並びチーム最多タイの8試合に出場していることからもそれはわかる。

 そのなかで打率.344(32打数11安打)の成績を残し、開幕一軍はもちろん、遊撃のレギュラー争いにも名乗りをあげていただけに無念の離脱となってしまった。

 さて、オリックスのドラフト指名選手を見ると、ここ数年、毎年のように高卒の遊撃手候補を指名していることがわかる。

 宗佑磨横浜隼人/2014年2位)、岡崎大輔花咲徳栄/2016年3位)、廣澤伸哉大分商/2017年7位)、太田椋天理/2018年1位)、宜保翔未来沖縄/2018年5位)、紅林弘太郎駿河総合/2019年2位)と2014年からの6年間で6人もの「高卒遊撃手」が新加入しているのである。

 安達や大城の次の世代を育てていきたい意図が見え隠れする。

 このなかで宗はすでにコンバート済み、そして岡崎は育成契約に切り替わった。そのため現時点では廣澤、宜保、太田、紅林が次世代のレギュラー遊撃手候補となる。

 新人の紅林はもちろん、その他の3人も一軍での実績はない。宜保が昨シーズン、そしてオープン戦で結果を残したが、今回の骨折での離脱もあり大きなリードというわけではない。まだまだしばらくは競争が続くことになりそうだ。

 ちなみにオリックスは1989年に阪急から球団を買収して以降、高卒生え抜きのレギュラー遊撃手は誕生していない。はたして、近年のドラフトで入団してきた彼らが、近い将来レギュラーを勝ち取ることができるだろうか。オリックス史上初となる高卒生え抜きの遊撃手誕生に期待したい。

【2019年成績】

廣澤伸哉
[一軍]出場なし
[二軍]90試合/打率.157(153打数24安打)/0本塁打/6打点

太田椋
[一軍]6試合/打率.000(13打数0安打)/0本塁打/0打点
[二軍]64試合/打率.258(233打数60安打)/6本塁打/21打点

宜保翔
[一軍]8試合/打率.231(26打数6安打)/0本塁打/0打点
[二軍]111試合/打率.227(375打数85安打)/0本塁打/20打点

紅林弘太郎
[一軍]2020年新人
[二軍]2020年新人

(記事:勝田聡)

関連記事
史上初の二度目の春夏連覇を導いた西谷監督が語る大阪桐蔭に必要な2つのマインドから見える一流選手になる条件
全国制覇8度を誇る大阪桐蔭の戦績・卒業生の進路を紹介! 
ユーティリティプレーヤーとしてNPBへ 岸潤一郎(徳島インディゴソックス)

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.03.28

大阪桐蔭、大会NO.1右腕に封じ込まれ、準々決勝敗退!2失策が失点に響く

2024.03.28

中央学院が春夏通じて初4強入り、青森山田の木製バットコンビ猛打賞も届かず

2024.03.28

【センバツ準々決勝】4強決定!星稜が春初、健大高崎は12年ぶり、中央学院は春夏通じて初、報徳学園は2年連続

2024.03.28

健大高崎が「機動破壊」以来、12年ぶり4強、山梨学院は連覇の夢ならず

2024.03.28

星稜・戸田が2安打無四球完封で初4強、阿南光・吉岡はリリーフ好投も無念

2024.03.23

【春季東京大会】予選突破48校が出そろう! 都大会初戦で國學院久我山と共栄学園など好カード

2024.03.24

【神奈川】桐光学園、慶應義塾、横浜、東海大相模らが初戦白星<春季県大会地区予選の結果>

2024.03.23

【東京】日本学園、堀越などが都大会に進出<春季都大会1次予選>

2024.03.27

報徳学園が投打で常総学院に圧倒し、出場3大会連続の8強入り

2024.03.25

異例の「社会人野球→大学野球」を選んだ富士大の強打者・高山遼太郎 教員志望も「野球をやっているうちはプロを狙う!」父は広島スカウト

2024.03.08

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.03.17

【東京】帝京はコールド発進 東亜学園も44得点の快勝<春季都大会1次予選>

2024.03.11

立教大が卒業生の進路を発表!智弁和歌山出身のエースは三菱重工Eastへ、明石商出身のスラッガーは証券マンに!

2024.03.23

【春季東京大会】予選突破48校が出そろう! 都大会初戦で國學院久我山と共栄学園など好カード

2024.03.01

今年も強力な新人が続々入社!【社会人野球部新人一覧】