14日の夕方、緊急事態宣言が一部解除され、少しずつ日常が戻りつつある。それは滋賀県に学校を構える瀬田工もそうだろう。チームを指揮する小椋和也監督に電話取材をした時は、まだ解除が決まっておらず活動は自粛中だった。3月中にあった自粛期間に続いて2度目の自粛が4月12日から実施されている中だった。

 選手たち1人1人の練習環境や緊急事態宣言の最中であったことを配慮して、選手たちに練習メニューを強制をしなかった。その代わり、選手たちにLINEに自主練習の様子を毎日動画で送ってもらうことで状態を把握。全員から届いた時点で小椋監督が1日練習に取り組んだ選手たちに向けて、最後にアスリートの名言を共有。選手たちのモチベーション維持が狙いにあるが、練習終わりのミーティング。終礼をLINE上でやっている状態に近い。

 瀬田工では4月に自粛からLINEを駆使して選手と指導者がコミュニケーションをとるスタイルが確立したが、小椋監督は大きな利点を感じている。
 「自主練習をはじめ動画を簡単に送れますし、見てもらいたい映像を手軽に共有することができます。ファインプレー集を見せてモチベーションを上げさせたりしますが、凄く便利に感じています」

 さらに「家族に協力してもらいなさい」と自粛前に選手たちに通達。実際に1人ではできないようなキャッチボールや手で転がしたゴロを捕球するなど、無理のない範囲で選手たちは調整を続けている。その一方で4月から入学した1年生には土台作りと言うことで、自粛期間中に体力強化を促した。

 ただ練習量に心配がある選手には連絡して発破をかけている。また文字だけではなく、小椋監督は3年生を中心に電話でもコミュニケーションを取っている。この時期、3年生は進路を固めるタイミングで先行きが見えず不安に感じている選手たちにフォローをするためだ。特に就職する選手が多い瀬田工にとって、今回の事態は求人に悪影響がないか心配される点であることを小椋監督も懸念していた。

 「今回の影響で求人に影響があると思いますので、『大学でやる気持ちがある選手は相談してくれ』と言っています。選手たちは不安があると思うので、そういったところからでもモチベーションを上げてやりたいと思っています」

 夏の大会開催は前向きに検討されている傾向だが、まだ確定ではない。しかし、「夏の大会は開催してほしいと祈っています」と小椋監督が語るように、多くの指導者は大切な生徒の集大成の舞台が用意されることを願っている。

 実戦を積んで夏に向けて調整をしていく方向性を示した小椋監督だが、まずは無事に夏の大会が開催できる状況に戻ることを願うばかりだ。

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