プロ野球の世界には毎年100人近い新人選手が入ってくる。もちろん全員がスターになる目標を持っての入団だが、大きな実績を残すことができるのはほんの一握りしかいない。

 一般的にはドラフト順位が下がれば下がるほど与えられるチャンスの機会は減少し、結果が出なければ数年でこの世界から去らなければいけない。まさに過酷な世界なのである。

 球団の期待値はもちろんファンの注目度もやはりドラフト上位選手のほうが高い。まだシーズンが始まっていないということもあるが、今年の新人を見ても奥川 恭伸(ヤクルト1位)や佐々木 朗希(ロッテ1位)、森下 暢仁広島1位)といったドラフト上位指名選手たちの報道が多くなっている。

 とはいえ、ドラフト下位指名選手たちが、その評価を覆すことも多くある。なかでも2008年の日本ハムの下位指名選手たちは揃って躍進した。

 この年の日本ハムは1位でアマチュアNo.1捕手の呼び声が高かった大野 奨太(東洋大)、2位で大学通算32勝の右腕・榊原諒(関西国際大)、3位では190センチの長身右腕・矢貫俊之(三菱ふそう川崎)と即戦力候補をつぎつぎと指名する。高校生は4位の土屋 健二(横浜高)が初めてだった。

 驚くべきなのは下位指名となる5位以下だ。中島 卓也(福岡工業高)、杉谷 拳士(帝京高)、谷元圭介(バイタルネット)と指名した全員が後の一軍戦力となっている。

 5位以下の下位指名から一軍の戦力になることは、それほど珍しくないかもしれない。日本ハムでも増井浩俊(2009年5位)、上沢 直之 (2011年6位)など下位指名から羽ばたいた選手は少なくない。

 しかし、同一年度のドラフトから3人もの選手が一軍の戦力になるというのは奇跡的なことと言っていいだろう。近年では育成で千賀 滉大牧原 大成甲斐 拓也を指名した2010年のソフトバンクくらいではないだろうか。

 確率は低いかもしれない。しかし、2008年の日本ハムのようにドラフト下位指名から複数人の選手が戦力となることもありえるわけだ。果たして昨年のドラフトで下位指名された選手たちは、結果を残すことができるだろうか。楽しみに待ちたい。

【2008年ドラフト会議・日本ハムの指名選手】

1位:大野 奨太(東洋大)
2位:榊原諒(関西国際大)
3位:矢貫俊之(三菱ふそう川崎)
4位:土屋 健二横浜高)
5位:中島 卓也福岡工高)
6位:杉谷 拳士帝京高)
7位:谷元圭介(バイタルネット)

(記事:勝田 聡)

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