松坂世代に藤川球児など大豊作!球界最年長となった阪神・福留孝介のドラフト同期は?
阪神・藤川球児と西武・松坂大輔
5月10日の母の日に阪神は49選手による「母の日感謝リレー」を動画で公開。新人の西純矢からベテランの福留孝介まで49選手が、思い思いの言葉で感謝を伝えていた。
そんな感動動画の最後を締めくくったのは、球界最年長の福留だった。1973年生まれの43歳。すでに大ベテランの域に達しているが、まだまだ体は動く。
全盛期からは衰えが見られるものの、それでも昨シーズンは104試合に出場。打率.256(348打数89安打)、10本塁打、47打点と結果を残した。今年も外野の一角としてレギュラー争いに加わっている。
そんな福留は1998年のドラフト1位(逆指名)で日本生命から中日に入団した。今から22年前となるこのドラフト会議では、どのような選手が指名されているのだろうか。少し振り返ってみたい。
この年のドラフト会議は逆指名制度(各球団最大2名)が採用されていた。その顔ぶれは非常に豪華だ。中日は福留に続く2位で岩瀬仁紀(西尾東-愛知大-NTT東海)も逆指名で獲得している。
その他の球団を見ると、ロッテが小林雅英(都留高-日本体育大-東京ガス)、里崎智也(鳴門工-帝京大)、巨人は上原浩治(東海大仰星-大体大)、二岡智宏(広島広陵-近大)と将来の主力選手を揃って獲得。また、1位で松坂に入札した日本ハムは、逆指名の2位で建山義紀(東海大仰星 – 甲賀総合科学専門学校 – 松下電器)を獲得している。
逆指名が適用されない高校生も豊作だった。この年の目玉は横浜高校のエースとして甲子園で春夏連覇を達成した松坂大輔(西武/横浜高)である。大きな注目を浴びており日本ハム、横浜、西武の3球団が入札し、西武が交渉権を獲得。その後の活躍は改めて記すまでもないだろう。
今年から松坂は古巣である西武に戻り、福留と同じく日米通算22年目のシーズンを戦うことになる。そしてこの年のドラフトで1位指名を受け、現役を続けているのが藤川球児(阪神/高知商)だ。
藤川は高知商時代から松坂ほどではないにせよ、注目を集めており高校日本代表メンバーでもあった。日米通算250セーブまであと7セーブに迫っており、今シーズンの開幕時期は節目の記録にも大きく影響することになりそうだ。
下位指名から大出世を遂げたのが新井貴浩(広島/広島工-駒大)だろう。6位指名と注目された存在ではなかったが、プロ入り後に大きく飛躍した代表例だ。その他には森本稀哲(日本ハム4位/帝京高)、金城龍彦(横浜5位/近大付-住友金属)らが下位指名から実績を残している。
福留は高卒社会人での入団だったこともあり、3学年下の「松坂世代」と同じドラフトだったのである。また福留をはじめ、上原、小林、建山、松坂、藤川と6人ものメジャーリーガーを輩出。さらには福留、岩瀬、新井と現時点で3人が名球会入りを果たしている。まさに大豊作といっても過言ではないだろう。
今年、球界年長選手となった福留のドラフト同期は松坂と藤川が現役で頑張っている。ドラフト当時は高校生だった松坂と藤川も今年で40歳。全員がベテラン選手である。
新型コロナウイルスによる開幕延期という今までにないシーズンとなったが、まだまだ元気で若い選手たちを引っ張って欲しい。
記事:勝田聡
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