元陸上部や2浪経験者など 2017年ドラフトでプロ入りを果たした異端な野球人たち
2017年、千葉ロッテに育成1位指名を受けた和田康士朗(県立小川–都幾川倶楽部野球団-富山TB)
清宮幸太郎が7球団競合の末、北海道日本ハムが指名権を獲得し話題となった2017年のドラフト。この年は育成契約選手を含め114名がプロ入りを果たした。その中でいわゆる”野球エリート”のような、順風満帆で豪華な経歴ではなく、一風変わった経歴でプロ入りを果たした「異端な野球人」を紹介する。
・和田康士朗(県立小川-都幾川倶楽部野球団-富山TB)千葉ロッテ 育成1位 外野手
埼玉の県立小川高校時代は高校陸上部に所属。1年秋には走り幅跳び競技で埼玉県15位の成績を残した。しかし野球への思いが捨てきれず、1年冬に退部。クラブチーム・都幾川倶楽部野球団に入団し、クラブ選手権1次予選優勝に貢献した。高校卒業後は大学進学を予定していたが、四国アイランドリーグplusのトライアウトを受験したところ、当時、BC富山の監督だった吉岡雄二氏(北海道日本ハム 二軍打撃コーチ)の目に留まり、同球団とと契約を結ぶ。富山では通算68試合で打率.271を記録し、千葉ロッテに育成1位で指名を受けた。俊足で長打力もある和田はまだ育成選手なものの、ファームで豪快なフルスイングで本塁打を量産。期待のホープである。
・齊藤誠人(札幌光星-北海道教育大学岩見沢校)埼玉西武 育成2位 捕手
札幌光星時代は3年夏の南北海道予選ベスト8が最高成績。北海道教育大学岩見沢校に進学し、野球部では指導者不在の中、1年春から5季連続で札幌学生野球連盟2部のベストナインに選出された。埼玉西武に育成2位指名を受け、北海道の国立大から初のプロ野球選手となった。そして昨年6月28日に支配下登録選手となっている。
・寺田 光輝(伊勢-三重大中退-筑波大-石川MS)横浜DeNA 6位 投手
伊勢高時代は3年春に三重大会準優勝を経験。高校卒業後は国立・三重大に進学し硬式野球部に入部するも2ヶ月後に休学。医学部を志望し同大を中退、2年間浪人の末、筑波大に入学。大学卒業後、石川ミリオンスターズに入団し、1年目には40試合3勝1敗19セーブ、防御率1.11の成績を残した。2年目の2017年に横浜DeNAから6位指名を受け入団。2019年オフに一軍登板なく引退。現在は医師を目指し、予備校に勤務しながら医学部を志望し勉学に励む。
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