目標がハッキリするような状態になるように。秋田修英は戸惑いながらも一歩ずつ前へ
写真は2019年12月から
2018年の秋の大会では東北大会まで勝ち進み、一躍存在感を示した秋田修英。摂津正などを教え子に持つ鈴木寿宝監督がチームをまとめ、昨秋は県南地区を突破して県大会に出場。初戦で秋田商に敗れて巻き返しを図る春になるはずだったが、新型コロナウイルスの関係で活動は自粛している。
電話取材で佐藤秋彦先生に状況を聞くと、「県外から来ている選手たちは下宿先に残っていますが、自宅から通っている選手たちは自宅待機をしている状況が4月上旬から続いております」と答える。
それでも選手たちのコミュニケーションを絶やさぬよう、鈴木監督はコーチを経由して伝えたいメッセージや自主練習の参考となる情報を共有することで、選手たちの手助けをしながら連携を取っている状況。思うような練習ができない中でも、夏の大会が開催されることを信じて準備を続けている。
しかし佐藤先生に話を聞いていると、不安を抱えながら過ごしている様子が分かった。
「最大限感染の防止を努めた範囲で下宿生に健康維持のために学校の一部の施設を開放しているので、下宿生だけ様子を見ることができます。ただ、様子を見ていると元気を出して前向きに取り組んでいますが、どこか戸惑っているように見えています」
本来であれば大会に向かって、がむしゃらに練習ができるはずだった。しかし活動自粛によって当たり前のようにできた野球ができなくなり、考えなくてよかったことを意識せざるを得ない。そんな様子に佐藤先生は不安な気持ちを持っていた。
「秋田県では2週間近く感染者が出ておらず、少しずつ明るい方向に向かってきていると思うんです。だから、1日でも早く選手たちの目指すべき目標がはっきりするような状態まで、この事態が改善されることを祈っています」
佐藤先生が話していたように、1日でも早く選手たちの進むべき道がハッキリすることを願い、事態の収束を待っていたい。
(取材=田中 裕毅)
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