様々な業界に多大な影響を及ぼす新型コロナウイルス。高校野球界では選抜をはじめ、多くの大会が中止となり、現在も活動自粛せざるを得ないチームが数多くいる。奈良県にある登美ヶ丘高校もその中の1校だ。

 昨秋は県大会の初戦で姿を消したが、夏の大会では準々決勝まで勝ち上がっている実力校。春からの巻き返しを図るべく冬場は練習を重ねてきた。チームを指揮する徳田宏司先生は、練習を通じて選手たちの成長を肌で感じていた。

 「しっかりしてきた、スピード感が出てきたのは練習を通じて感じていました。ただ、試合を通じて判断しないといけないことですので、その手前で自粛となってしまい残念でした」

 登美ヶ丘は4月7日から活動自粛を始めており、順調に事態が好転すれば5月7日から活動が再開できる予定となっている。ただ他の学校と同様、事態が変わらなければ休校延長も十分考えられる。先行きが見えない日々だが、徳田先生は選手たちには細かな指示を出せていない。

 徳田先生も現在は自宅で仕事をせざるを得ない状況にあり、加えて自粛期間中の生徒たちへの課題など部活動だけではなくやるべき業務が多い。なかなか選手たちの指導まで目が行き届かない環境にある。

 活動が再開し、選手たちの状態を確認してから大会までのプランを立てていく方針を語った徳田先生。「冬場で身体ができてきたところで今回の事態なので、緩んでしまっていないか不安だ」と感じつつも、状況を受け入れて再開できる日を待っている。

 夏まで残された時間は少ない。それだけではなく登美ヶ丘に残された時間も僅か。統合・再編の形で、4月から同じ敷地内に校舎を構えている、県立国際になる。そのため、現在の登美ヶ丘は2、3年生のみで、2022年3月に卒業する生徒たちが登美ヶ丘の最後の生徒となる。

 それをわかったうえで、これからについて徳田先生はこのように語る。
 「3年生は面白い素材、粒がそろっていると思いますが、試合をしないとわからないです。2年生には最後まで活動をして『登美ヶ丘の歴史を閉じなさい』と話をしています」

 「高校生は可能性が無限大」と最後に語った徳田先生。1つの出来事をきっかけに大きく飛躍することも十分ある。今回の出来事をきっかけに登美ヶ丘が大きな成長を遂げて、残り少ない歴史に残る結果を残して欲しいと願うばかりだ。

記事:編集部

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