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高橋由伸、鈴木大地ら左の好打者多数輩出!桐蔭学園のスラッガーたちのつながりとは?

2020.04.23

高橋由伸、鈴木大地ら左の好打者多数輩出!桐蔭学園のスラッガーたちのつながりとは? | 高校野球ドットコム
左から、茂木栄五郎、森敬斗、鈴木大地

 昨年の春の選抜に16年ぶりに6回目の出場を果たした桐蔭学園。さらにドラフト会議では主将の森敬斗が横浜DeNAから1位指名を受けるなど名門復活を印象付けた。そんな桐蔭学園からは高橋由伸、森敬斗ら左の好打者が多数輩出されている。今回は桐蔭学園出身の強打者たちを振り返る。

桐蔭学園出身の好打者たち】
高木大成
高橋由伸
井領雅貴
鈴木大地
茂木栄五郎
森敬斗

 高木大成は1991年の73回大会で甲子園に出場すると、1、2回戦を突破し3回戦まで進出した。大会後には高校選抜メンバーに選出され、松井秀喜らとともにアメリカ遠征に参加。代表チームのキャプテンおよび正捕手として抜擢された。卒業後は、慶應義塾大学に進学した。大学ではリーグ通算95試合で103安打・13本塁打・61打点・打率.286、現在こそ菅野 剛士(現千葉ロッテ)に更新されたものの当時歴代最多の27二塁打を記録。95年ドラフトでは捕手として評価していた西武ライオンズを逆指名し、入団。プロ入り後は一塁手に転向した97年に3番打者として130試合に出場、打率.295・64打点・24盗塁の好成績を記録し、一塁手としてゴールデングラブ賞を受賞、98年にはゴールデングラブ賞を2年連続で受賞するなど活躍した。

 高橋由伸は高校入学後、1年生時から3番・右翼手のレギュラーの座を掴み、2学年先輩の高木大成らとともに甲子園を経験。2年生で迎えた翌年の夏の選手権にも出場するが、沖縄尚学とあたり、延長12回でまたもサヨナラ負けを喫し、1回戦敗退となった。3年時には甲子園出場ならなかった。高校通算で30本の本塁打を記録し、慶應義塾大学に進学した。慶應義塾大学では1年の春季リーグ戦の開幕1試合目から5番・三塁手として出場、ルーキー新記録の3本塁打を放った。3年時の東京六大学野球1996年春季リーグ戦では打率.512、5本塁打を記録して三冠王を獲得。リーグ通算102試合出場し、通算打率.325、119安打、23本塁打、62打点、219塁打 と東京六大学野球の長い歴史の中でもトップクラスの記録的な成績を残した。

 巨人入団後、持ち前の打撃センスを武器に1年目から大活躍し、打率.300(リーグ8位)、19本塁打(リーグ9位)、75打点(リーグ10位)。プロ1年目での打率3割(規定打席到達)は史上7人目、セ・リーグでは長嶋茂雄以来40年ぶり。さらに新人での満塁本塁打3本は史上初のことだった。守備でも強肩を活かしてリーグ最多タイの12補殺を記録し、新人外野手としては史上初のゴールデングラブ賞を受賞した。プロ18年間でベストナインやゴールデングラブ賞などを複数回受賞。300本塁打も記録、11打数連続安打や、シーズン初回先頭打者本塁打9本など日本記録も樹立した。名実ともに日本を代表する選手となった。

 井領雅貴は高校入学後、1年春からベンチ入りするものの甲子園大会への出場はなく、プロ志望届も提出しなかった。高校卒業後は新日本石油ENEOSへ入社し野球部へ入部する。入社1年目の第79回都市対抗野球大会で優勝を経験し、入社5年目には第83回都市対抗野球大会と第38回社会人野球日本選手権大会の両大会で優勝し、両大会で外野手部門の優秀選手賞を受賞し、社会人ベストナインにも初選出された。新日本石油ENEOS及びJX-ENEOSに通算7年在籍し、2014年ドラフトで中日ドラゴンズから6位指名を受け入団。プロ入り後は年々試合出場数を増やし、今後はレギュラー獲得が期待される。

 鈴木大地は1年時夏の選手権神奈川大会からベンチ入りを果たすなど3年間チームの主力として活躍したが、在学中は春夏とも甲子園球場での全国大会へ出場できなかった。卒業後は東洋大学に進学すると、1年春のリーグ戦から出場を果たすと、4年間で5回のリーグ優勝と4回の全国制覇を経験したほか、リーグ戦通算で打率.288(301打数85安打)、3本塁打、29打点を記録した。ベストナインも複数回受賞した。2011年ドラフトで千葉ロッテから3位指名を受け、入団。

 プロ入り後は1年目は62試合に出場し、経験を積むと2年目から7年連続で140試合以上に出場し、チームを引っ張る主力選手へと成長した。そしてFA宣言により東北楽天への意識が決まった。熾烈な内野手を勝ち抜き、レギュラーを勝ち取るべく奮闘する。

 茂木栄五郎は1年秋から4番サードでレギュラーとなり、3年間活躍し、乙坂智近藤健介らを擁する横浜高校や桐光学園の松井裕樹らと激しく激突したが、いずれも試合に敗れた。

 早稲田大進学後は、1年時の春から、正三塁手として東京六大学野球のリーグへ出場。3年の秋には打率.514を記録し首位打者を獲得している。リーグ戦通算79試合の出場で、打率.307(277打数85安打)、10本塁打、58打点、12盗塁を記録。2015年ドラフトで東北楽天から3位指名を受け、入団。

 プロ入り後は2016年の福岡ソフトバンクホークスとの一軍開幕戦「6番・遊撃手」としてスタメンに起用され、楽天の新人野手による一軍開幕戦でのスタメン出場は、球団史上初の事例となった。入団後4年間全て100試合以上の出場を果たし、遊撃手のレギュラーの定位置を獲得した。今季からは主将に任命され、チームを引っ張るさらなる活躍に期待がかかる。

 森敬斗は主将で迎えた2年の秋季大会で見事チームを関東大会優勝に導き、桐蔭学園16年ぶり6回目となる春の選抜出場の立役者となった。甲子園では啓新に1回戦で敗れたものの、自身のプレーが全国に知れ渡る機会となった。夏の大会は向上に敗れ、春夏連続の甲子園出場とはならなかったが、大会後侍ジャパンU18代表に選出され、世界を相手に戦った。2019年ドラフトで横浜DeNAから単独1位指名を受け、入団。今季から始まるプロ生活で早く1軍で活躍する姿を見てみたいファンも多いはずだ。

 これまで桐蔭学園からは数多くの左の好打者が誕生し、現在も多くがプロで活躍している。今後もプロで活躍する選手たちがさらなる活躍をすること、彼らに続いて新たなプロ野球選手が同校から誕生することに期待したい。

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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