オンライン授業でチーム力向上中?豊野(愛知)はZoomを使って結束力を高める
Zoomで選手とやり取りする松井優監督 ※写真提供=豊野高校野球部
新型コロナウイルスの影響で、全国各地で練習ができない難しい環境。夏の大会が刻一刻と迫り、不安と焦りが出てきているチームもある。それを解消するべく、各チームが自粛期間中にあらゆる方法で過ごしているが、その中でZoomと呼ばれるウェブ会議ツールを活用しているチームがある。それが愛知の豊野だ。
以前から部員確保と選手たちに自信を持たせるべくTwitter(@yutakanobb)を運用するなど、積極的にSNSなどの最新テクノロジーを活用して効率的に練習に取り組んできた豊野。チームは現在、4月7日から活動が自粛しており、5月6日まで休みになることが予定されている。
しかし感染拡大によっては休校が延長になることは十分考えられる。3月中にあった自粛では、選手たちの自主性に任せて特に指示を出さなかった松井優監督だったが、今回は選手たちとこまめにコミュニケーションをとっていくことを決めた。
そこで登場したのがZoomだった。
「事務連絡でしか使っていなかったLINEで、選手から映像をもらって指導をしたり、技術論を語り合っていました。ただ、LINEは1対1やグループでやり取りができても顔が見えない。けどZoomだとチーム全員の顔を見ながらミーティングができますね」
13日より活用を始めており、現在は朝9時から全員で1時間弱のミーティングを実施。自主練、学校の課題を状況を報告した後、松井監督による座学が行われるのが豊野のミーティングになっている。そこでZoomを活用することで双方向でコミュニケーションができ、「オンライン授業みたいです」と充実の時間を過ごせていることを語る。
「入部希望者の1年生も参加している中でサインとか作戦、考え方の確認をすれば、チームの雰囲気などを先取りで知ることができます。また生徒たちとパソコンの画面を共有できるので、より具体的に指導ができています。この期間で私立との差を詰められていると思うので、少し楽しみがあります」
チームをまとめる主将・奥村魁斗もZoomを使ってのミーティングに効果を感じている様子だった。
「3月での自粛ではZoomを使っていなかったので、再開をした時にサインを忘れてしまうケースがチーム内でありました。ただ今回はサイン確認ができているので、再開をした時にはそういったことはないと思います」
また表情を見ながらコミュニケーションが取れるなど、奥村主将はZoomでのミーティングの良さを実感している。ただ松井監督の中では、「こんなに野球から離れたのは初めてだ」と不安もちろんある。それでも前向きに選手たちと接し続けて、選手たちに野球に集中出来る環境を整えている。現在の取り組みが夏に実を結ぶのか。まずは成果を見せられるように、夏の大会が無事に開催できることを祈りたい。
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