横尾、高山、伊藤など日大三高からプロ入りしたスラッガーたちを振り返る!
左から坂倉将吾、高山俊、横尾俊建
強豪ひしめく西東京。毎年激戦が繰り広げられる中、日大三は過去10年間で夏4回、春3回の甲子園出場を果たしている。そんな日大三からは数々の強打者が誕生している。その中でもプロ入りした強打者たちを振り返る。
【日大三出身の好打者たち】
内田和也
都築克幸
高山俊
横尾俊建
伊藤裕季也
坂倉将吾
櫻井周斗
まず、2001年に優勝した際のメンバー、内田和也と都築克幸だ。内田和也は1年夏からベンチに入り、3年時には3番打者としてチームを牽引し、優勝に貢献した。同年ドラフト会議で4位の指名を受け、ヤクルトに入団。当時、ヤクルトの外野手は青木宣親、稲葉篤紀、アレックス・ラミレスら、のちに2千本安打を達成するメンバーが占めていたこともあり、プロ6年間で1軍出場はできなかったが、現役引退後は一般企業に勤めながら、教員免許を取得し、13年に情報科教諭として立正大立正に赴任した。16年に同校野球部の監督に就任し、甲子園を目指し、奮闘中だ。
都築克幸は3年の春夏に出場し、夏の第83回大会で全国制覇に貢献。1番・二塁手として全6試合で安打を放ち、.571の驚異的な打率を残した。卒業後はドラフト7位で中日ドラゴンズに入団するも一軍出場することなく、2005年に戦力外通告を受け、現役を引退した。現在は、福岡第一のエースとして、第70回全国高等学校野球選手権大会で準優勝投手となり、ロッテ、中日、巨人の3球団で活躍した前田幸長さんが会長を務める2006年の創部以来、関東地区の実力派チームとして名を鳴らす都筑中央ボーイズの監督を務め、将来の甲子園のスターを育てている。
続く高山俊と横尾俊建は2011年に夏の甲子園を制した優勝メンバーだ。高山は当時5番打者としてチームを牽引。夏の甲子園では通算打率.500(26打数13安打2本塁打)でチームを優勝に導いた。明治大学進学後もリーグ戦通算で102試合に出場。404打数131安打、打率.324、8本塁打、45打点、18盗塁という成績を残し、通算最多安打記録を更新する活躍を見せた。ドラフト1位で阪神に入団後もセ・リーグで新人王を獲得するなど、安打製造機としての期待通りの活躍を見せる。今季はレギュラーを奪取するべく、アピールが続く。
横尾俊建は優勝した際に4番打者としてチームを牽引。高校通算58本塁打を放った長打力を武器に慶應義塾大学進学後も大学のリーグ戦通算で13本の本塁打を記録し、大学日本代表にも選出された。ドラフト6位日本ハムに入団して、今季で5年目を迎えるが、今季こそレギュラーを奪取したいところだ。
伊藤裕季也は高校時代には甲子園に出場することはできなかったものの、立正大学進学後、2年春からレギュラーを獲得。4年時には主将を務め小郷裕哉(関西出身 東北楽天)とともにクリーンナップを組み、秋季リーグ優勝と神宮大会優勝の日本一に貢献した。神宮大会では2本塁打4打点の活躍で優勝に貢献した。2018年ドラフト2位で横浜に入団し、21試合に出場し、4本塁打・OPS.929と好成績を残した。今季をレギュラーを獲得することができるか。
坂倉将吾は攻守のまとまりでは今年の高校生捕手ではピカイチという評判の捕手で、打撃面は技術的なモノがしっかりと備わっており、スイングも強いので、打てる捕手になれる可能性が高い。高校時代に甲子園に出場することはできなかったが、ドラフト4位で広島に入団後は高い打撃力を買われ、外野手にも挑戦し、活躍の場を広げている。今後は試合出場数を増やし、本職の捕手としてもアピールをしていきたいところだ。
そして投手としてプロ入りした櫻井周斗も、打者として素晴らしく、高校通算32本塁打を放ったスラッガーとして活躍。
今後も日大三が強打を武器に甲子園で活躍すること、さらには日大三からさらに強打のプロ野球選手が誕生することに期待したい。
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