「その陽暮らし」の言葉を大事に。北信越8強・敦賀(福井)が自粛期間中に過ごす、最善の1日を積み重ねる重要性
昨秋の北信越大会での敦賀
新型コロナウイルスの影響で開催が中止となった選抜。その選抜に21世紀枠推薦校の候補校として北信越地区からは敦賀が選出された。選抜出場とはならなかったが、福井県大会準優勝して北信越大会に出場した実力校として注目を集める。
しかし福井県は春季大会の中止を決定し、残すは夏の大会のみ。敦賀は夏の大会に向けて調整をしていきたいところだが、現在は活動ができない。しかもこれが2度目となる。
「2月20日から3月24日までは活動ができていませんでした。しかし25日から1日3時間以内で学校で練習をすることを条件で再開していました。それが3日から再び活動ができなくなりました」
敦賀は公立校のため、県の方針が決まらない限り練習が再開できない。取材時は再開の目途が立っておらず、先行きが不透明な状態だった。チームの指揮を執る吉長珠輝監督は「何とも言えないです」と現状を語った。
今年は選抜出場する可能性もあったが、きっちりとプランを立てて練習を重ねてきた敦賀。調整を進めてきた敦賀は活動ができない間でもコミュニケーションをとることを大事にしてきた。
「選手たちの様子が心配でしたのでしたし、学校に行けないから家でどう過ごせばいいのかわからない選手もいると思ったんです。ですので自主練のサポートや、勉強はこういったタイミングしかできないことをやるなどしていました」
学校に行けなくても生活リズムを整えることを大事に直接選手にあったり、元々使っていたLINEを駆使してコミュニケーションを取った。さらに今回の出来事が「何を考えなければいけないのか」ということを考えて、プラスに捉えてきた吉長監督。
こうして25日から2日までの期間は練習をしてきた敦賀は、いくつかのルールを作った。
・大きな声を出さなくていい
・小さく集まってミーティングをしなくていい
・部室は使わない
・1時間に1回手洗い
・話したい人はマスクをつけ、監督はポータブルマイクを使って話す
こうした中で練習をしてきたが、再び活動ができない日々に戻ってしまった。しかし活動を再開している間に選手たちに大事な言葉を伝えてきた。それは「その陽暮らし」という言葉だ。
「終息が見えず先行きは不透明ですので、その日を生活しようと。目標を決めるのではなく、その日に何ができるかなんです。また、免疫力向上のためにも日中はマスクを付けながらでも外に出ようと。1日家にいるのはストレスですので」
先を見すぎることなく、まずは1日1日を大事に過ごしていくことを心に、敦賀は再び練習できるその日までそれぞれが練習を重ねていく。
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