野球ができることのありがたさを感じて。昨夏甲子園出場・岡山学芸館の現在
左から、外間 慎祐、溝上 孟瑠、岩端慶明 ※写真提供=岡山学芸館野球部
昨夏、岡山代表として4年ぶり2回目の出場を果たした岡山学芸館。甲子園では3回戦で姿を消し、新チームで迎えた昨秋はリーグ戦を全勝で突破。県大会まで勝ち進むものの、初戦のおかやま山陽と接戦を演じたが2対3で敗戦。夏連覇に向けて冬場の練習を重ねてきた。
しかし今回の新型コロナウイルスの影響で2月28日から3月24日まで活動を自粛。25日以降は午前と午後の2組に分け、練習時間も2時間半に制限しながら練習を再開。練習試合も再開をし、4月25日からの東部地区予選に向けて準備を進めている。
「自粛期間中は選手それぞれに1日のスケジュールを立てさせまして、その通りに動いてみる。それができたどうか、反省を書いて提出させるようにしてコミュニケーションを取りました。また、文章では伝えるのが難しいことには電話で話をしてコミュニケーションを取りました」
活動ができない期間中は、選手たちとコミュニケーションを取りつつも自主性に任せてきた岡山学芸館。選手たちも指導者からの期待に応えるようにコンディションを整えてきた。「体の状態は良いと思いました」と佐藤貴博監督も安心をしていた。
左から、西村 陸努と仲村 竜 ※写真提供=岡山学芸館野球部
さらに怪我をしていた選手たちが治してグラウンドに戻ってきた。選手たちも練習ができることへありがたみを感じ、充実の表情で練習に取り組んでいる。そんな岡山学芸館は冬場、新チームの武器となった長打力に磨きをかけてきた。
「今まではあまりやらなかったウエイトトレーニングや、平日には800スイングを選手たちに課すことで強化をしていきました。練習試合でも2本のホームランが出ましたので、成果はあると思います」
春以降は溝上 孟瑠、岩端 慶明の2人が打線を牽引。そして守備では仲村 竜、西村 陸努の2年生投手2人の活躍に注目だ。
「溝上と岩端は長打力が磨かれてきました。仲村は145キロくらい出しますし、西村も140キロくらい投げますので、投打がかみ合えばと思います」
岡山工と興陽の勝者と地区代表決定戦を戦う岡山学芸館。大事な公式戦となるが、あくまで気負わずに平常心で戦うことを大事にする。
「自分たちの出来ることをやれれば、まず負けることはないと思っています。10ある力を7出せる安心感や安定感を出せるようにしたいです」
活動自粛から再スタートした岡山学芸館。夏に繋がる大事な春の大会をどう過ごすのか。練習ができることに感謝をして、今もなお練習を続けていく。
(取材=田中 裕毅)
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