活動自粛から再スタートを心待ちにする加茂暁星(新潟県) 2万スイングをこなした自信を胸に
加茂暁星の練習の模様
現状では4月26日から春季大会を開幕する予定で準備が進んでいる新潟県。昨夏は日本文理が甲子園に出場したが、秋は北越が制した。その北越とともに北信越大会に出場したのが加茂暁星だ。
昨秋、チームとして初となる北信越大会に出場となった。新潟県3位として北信越のライバルたちに向かっていったが、初戦で敦賀気比と対戦。試合は0対10と悔しい敗戦となった。この試合を経験して高橋諒部長がチームの課題が見つかったことを語った。
「5回コールドで負けてしまいましたが、1安打しか出せなかったので打撃が課題と言うことで打撃重視で行きました」
敦賀気比相手に歯が立たなかったことを反省し、選手たちと冬場をどうするか話し合った末に、打力強化に方針を固めた加茂暁星。12月にはノルマにしていた2週間で2万スイングを達成し、年明けからはウエイトトレーニングをメインにしてきた。そして目標を達成し続けることで、選手に自信を持たせながら春に向けて準備を進めてきた。
しかし新型コロナウイルスの影響で、3月1日から現在も練習は自粛している。予定では4月6日から再開することとなっているが、今後の感染状況で変更はある。この期間は寮生も実家に戻しており、1か月近く選手たちと直接会えていない。
荒木友斗選手
休みの前に「こういった状況だからこそ自分たちでどれだけできるかが大事だ」と伝えて解散。選手には電話で体調の確認や自主練習の状況を聞いているものの、直接見られない。練習試合も調整をしており、不安が募るばかりの状況にある。
その中でも活躍が楽しみな選手がいる。1人が主将としてチームを牽引する佐藤健。4番ファーストとして、勝負強さを武器に打線の中心に座る。さらに1年生の春から試合に出続ける荒木友斗は、一冬かけてスイングに力強さが出てきた。昨秋は2番に座ったが、4番に座った経験もある実力を持つ。新3年生となる2人がオフシーズン期間中、人一倍努力してきたことを高橋部長は感じ、期待を寄せている。
北信越大会で見つかった打撃不足を補ってきたオフシーズン。またチームのスタイルである、守備からリズムを作るスタイルは忘れず、グラウンドを使える日はノックで守備を磨いていた。
しかし今回の事態を受けて、「マイナスになると思いますので、やり直し」になることを覚悟している。春、その先の夏の大会のためにもいち早く練習を再開して、選手たちがグラウンドで練習できる日々に戻ることを祈るしかない。
(記事=田中 裕毅)
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