センバツ決勝戦のはずだった3月31日。過去5年のセンバツを振り返る
石川昂弥
3月31日は予定通り大会が進めば、センバツ決勝戦だった。
全国各地で感染状況が深刻になり、収束の見通しが立たない現状を見ると、中止にしたのは賢明な判断だったといえる。今回は過去5年の選抜を振り返っていきたい。
2015年 敦賀気比 3対1 東海大四
投打の柱・平沼翔太(北海道日本ハム)の力投に、準決勝で2打席連続満塁本塁打を放った松本哲弊(ミキハウス)が本塁打を放ち、リードを広げ、平沼は1失点完投勝利で、センバツ優勝。福井県勢としては初の甲子園優勝となった。
2016年 智辯学園 2対1 高松商
序盤から1点を争う好勝負を制したのは智辯学園。エース・村上頌樹(東洋大)が投打のヒーローとなった。投げては130キロ後半の速球、切れのある変化球を投げ分け、1失点の力投。全くスキのない投球で試合を作り、そして延長11回裏にサヨナラ打。なんと村上は防御率0.38とスーパーエースぶりを発揮してくれた。
2017年 大阪桐蔭 8対3 履正社
大阪対決で盛り上がったこの一戦は大阪桐蔭が本塁打4本の長打攻勢で、履正社を破り、5年ぶり2回目の優勝を飾った。中でも活躍が光ったのは藤原恭大(千葉ロッテ)。この試合まで不振に苦しんでいたが、2本塁打。ようやく大器の片鱗が見せてくれた。
2018年 大阪桐蔭 5対2 智辯和歌山
先制を許した大阪桐蔭だが、4回裏、敵失と内野ゴロの間に同点に追いつき、その後は突き放しに成功。根尾昂が完投勝利。2年連続でセンバツの胴上げ投手となった。
2019年 東邦 6対0 習志野
この大会の主役となった石川昂弥(中日)が決勝戦でも投打で躍動。1回裏にいきなりバックスクリーン横に2ランを放ち、さらに5回裏に飯塚 脩人からも本塁打を放ち、突き放した。投げては97球完封勝利。まさに石川の独り舞台だった。
今年はこうした歴史を刻めないのは残念だが、ぜひ収束して、全国各地で盛り上がる日が戻ることを祈りたい。
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