ちょうど1年前の3月30日の選抜甲子園 東邦、明石商、智辯和歌山の3校が順当に8強へ
中日1位の石川昂弥は投手としても大活躍を見せた
コロナウイルス感染拡大が終息を見せず、選抜甲子園以降も相次いで大会の中止が発表される高校野球界。「選抜ショック」がいまだに癒えぬファンも多いが、今回はちょうど1年前の3月30日の第91回選抜高等学校野球大会を振り返っていく。
2019年3月30日の選抜甲子園は大会8日目を迎え、2回戦最後の3試合が行われた。
第1試合は東邦と広陵の好カード。強打の東邦打線に対して、広陵は150キロ右腕の河野佳を先発マウンドに送ったが、東邦打線はもろともせず跳ね返した。
初回に2本のタイムリーで2点を先制した東邦は、3回に石川昂弥のソロホームランが飛び出して追加点を挙げる。これで勢いに乗った東邦は、その後も連打を浴びせて河野を3回途中6失点でノックアウト。
3回以降も得点を重ねた東邦は、12対2と大差で広陵を下し準々決勝進出を決めた。
また第2試合では、来田涼斗、中森俊介らを擁する明石商が登場。
対する大分は、速球派右腕の武藤俊介を先発に立てるが、力では明石商に分があるのは明らかだった。
1対1の同点出迎えた2回表、明石商は5番・岡田光のソロホームランで追加点を挙げると、その後も二死二、三塁から1番・来田涼斗がタイムリースリーベースを放って追加点。この回だけで4点を奪った明石商は、その後も得点を重ねていき13対4で勝利。
地力の高さを見せつけた試合となった。
そして第3試合では、こちらも注目校の智弁和歌山が登場して啓新と対戦した。
1回表、智辯和歌山は1番の細川凌平が相手のエラーで出塁すると、続く2番・西川晋太郎が左中間へのタイムリーツーベースを放ってあっさりと1点を先制する。
投げては先発のエース・池田陽祐が、序盤から危なげない投球でアウトを重ねて、終始智辯和歌山のペースで進んでいく。
5回に9番・綾原創太のタイムリーで2点、7回にも1番・細川のタイムリースリーベースで2点を追加した智辯和歌山は、5対2と安定した戦いで啓新を下し、準々決勝進出を決めた。
この日登場したチームからは、石川昂弥(中日1位)、水上桂(楽天7位)、黒川史陽(楽天2位)、東妻純平(DeNA4位)の4名がプロ入りを果たす。
力のある3校が、前評判通りに力を発揮した大会8日目であった。
(記事=栗崎 祐太朗)
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