ベンチ入りメンバー、ケガ、実戦感覚。夏のシードがかかる春季大阪大会は懸念材料が多い大会に
横井一裕、楠本雄亮監督
3月24日、大阪府は春季大会の組み合わせが決定した。今夏からシード権制度が導入されるだけあり、春の大会は大きな意味合いを持つ大会となる。しかし、現在コロナウイルスの影響で開幕日が当初の予定から1週間ずらし、4月18日からの予定となっている。
今だ予断を許さない状況だが、大阪府内の学校は現在どう過ごしているのか。昨秋4位に入った金光大阪は3月2日から活動を自粛中。「大ダメージです」と横井一裕監督は語りながら、4月からの新年度開始に合わせて練習再開できるのを待っている。
現在はLINEグループを使いながら選手に練習メニューや参考になるメニューを展開。また、野球ノートを毎日書かせるためにお題を出すなど自主性を重んじながら、出来る範囲での練習に打ち込んでいる。春の大会が開催されれば1か月離れた状態で挑むことになることに対して、「練習できていないので、メンバーをどう決めるか」とベンチ入りの選考に頭を悩ませている。
また、昨秋3位の初芝立命館も金光大阪と同様に先月の29日から練習を自粛中。4月8日から再開予定となっているが、選手たちとは1ヶ月グラウンドと会えていない状況。元々持っていたグループLINEを活用してメッセージは送るが、あくまで練習は選手たちの自主性に任せているのが現状だ。
11月の取材の際も、選手たちにかなりのトレーニングで追い込んでいただけに、「非常にキツイ」と楠本雄亮監督は語る。グランドを持たない初芝立命館は、3月の練習試合を通じて戦術を試しながら春季大会に入るのが例年の調整方法。それができないだけではなく、体力面にも不安を残して大会に入る可能性があるなど、不安材料を抱えたまま公式戦に入りそうだ。
他にもいきなり実戦に入ることで、怪我をする恐れがあることを懸念する声も聞こえるなど、大会がもし開催できても万全な状態で戦うのは難しい事態だ。選手たちにとっては数少ない公式戦の舞台、開催されるのであれば出来るだけベストな状態で納得いく形で開催されるのを願うばかりだ。
(記事=田中 裕毅)
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