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高校野球も現代流コミュケーション!LINEを活用してコミュケーションを取る強豪校も

2020.03.28

 日本だけではなく、全世界に猛威を振るう新型コロナウイルス。今夏開催するはずだった東京五輪も1年以内の延期が確定するなど、各業界に大きな波紋を広げている。

 それは高校野球界も例外ではない。3月19日より幕予定だった選抜や、静岡県などいくつかの地方大会も中止が早々に決まり、これまでにない状況になっている。

 選手たちともコミュニケーションがとりにくい状況下で、各校の監督はどういった取り組みをされているのか。全国の野球部を独自調査し、高校野球の今を全3回に分けて紹介してきた。

 ここまでは監督たちが抱く思いや、活動自粛中の練習環境を見てきた。今回は自粛中に選手たちとどうやってコミュニケーションをとったのか、聞いてみた。

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練習をやらせたくても難しい。新型コロナウイルスで気づかされた地域、学校毎に違う選手たちを取り巻く環境

LINEが監督と選手を繋ぐツールとして活躍

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左から河野創太、横井一裕、有倉雅史監督

 関東大会8強入りをした西武台でも、近大高専と同じく投手と野手それぞれにメニューを渡して、選手たちのパフォーマンス維持に努める動きをしてきた。さらに、日ごろから使っているグループLINE、さらにはYouTube上にトレーニング動画を掲載するなど様々な工夫を凝らしてきた。

 現在では部室を使わない、家で検温した段階で37.0℃以上だったら練習に出ないなどのルールを設定して練習している西武台。このように今回の出来事をキッカケにLINEを活用している学校も少なからず存在した。

 昨秋の大阪大会ベスト4の金光大阪は、グループLINEの中に横井一裕監督も入って練習メニューやトレーニング動画を展開。さらに野球ノートに書くテーマを提示して選手たちに取り組ませるなど、上手く活用している。また先ほど紹介した札幌国際情報でも、今回のことをきっかけにグループLINEを作成。選手たちのモチベーション維持のためにメッセージを送り、画面越しでコミュニケーションをとろうとしている。

 LINEは使わないが、監督が主将に連絡事項を伝えて、主将から全体へ連絡する学校もある。各校があらゆる手段で空白の1か月を埋めようと必死に取り組んでいる。選手たちのためにも何とかして春季大会を開催して欲しいと願うばかりだが、既に中止となっているところもあるのが現状だ。

 また各校に話を聞いていると、こんな話が出てきた。
 「地方予選が延期になると、5月のゴールデンウイークに予定していた遠征に影響が出てきます」

 さらに違う学校では、夏の大会の可否まで懸念する声が聞こえた。
 「5月末くらいから高校総体の地方予選が始まります。それまでに終息せず中止となると、選抜の時のように夏の甲子園も中止になる可能性も出てきます。ですので、『夏の大会も覚悟して欲しい』とは伝えておきました」

 今回の一件をキッカケに新たな取り組みを始めたのは、高校野球の転換点となりうることだろう。球数制限などルールも新たに変わりつつある高校野球は、無事に開催されるようになるのはいつなのか。選手たちの健康を第一にしつつも、一刻も早い終息を願うばかりだ。

(記事:田中裕毅

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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