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四国4県公立校教員異動発表 今治西・大野 康哉監督は名門・松山商へ!

2020.03.25

夫婦で寮に住み込み、名門復活を目指す

四国4県公立校教員異動発表 今治西・大野 康哉監督は名門・松山商へ! | 高校野球ドットコム
大野 康哉監督は今場西から松山商へ

 四国4県の教育委員会は3月20日(金・祝)の高知県を皮切りに、同22日(日)香川県、同24日(火)徳島県、同25日(水)愛媛県の順で2020年4月1日(水)からの公立高等学校教職員異動を発表。

 その中で愛媛県では今治西での15年間で春6回・夏5回の甲子園出場に導き、2007年には熊代 聖人(埼玉西武ライオンズ)らを擁し秋田国体優勝を成し遂げている大野 康哉監督が、甲子園春20勝(16回出場・全国制覇2回)夏60勝(26回出場・全国制覇5回)の輝かしい実績から「夏将軍」の異名を持つ日本高校野球の名門・松山商へ異動。同校野球部監督となることが決まった。

 この異動を受け「高校野球ドットコム」の電話取材に応じた大野監督は「松山商は19年間(2001年夏甲子園ベスト4)甲子園に出られていない現状があるので、甲子園出場へ向けて頑張りたい」とコメント。同時に近年、松山商野球部監督の伝統となっている同部寮・同窓会館「さくら寮」寮監として夫婦で住み込み、部員たちと文字通り寝食を共にして名門復活に尽力することを明言している。

 これに対し、初の松山商OB外監督として川之江から2009年4月に赴任。同年8月からは監督として10年半を闘い、堀田 晃(西濃運輸)らを育てた重澤 和史監督は今治北へ異動。「松山商ではなかなか成績を残せず悔しい思いはあるが、次の舞台で頑張りたい」と想いを話している。

 その他、愛媛県では日本生命の4番・越智 達矢丹原で育てた仙波 秀和監督が今治西監督へ。「大野監督が残したことをベースに今の野球に合ったものを積み上げていきたい」と2015年春夏甲子園出場から遠ざかる母校復活への意気込みを話す温厚篤実な将の、藤井 秀悟(元ヤクルトスワローズなど・現:横浜DeNAベイスターズ打撃投手)とバッテリーを組んだ時のような好リードに期待したいところ。

 さらに今治北の青野 誠監督は丹原へ。2015年のセンバツでは大野監督の代行監督として甲子園1勝をあげた新居浜商・黒木 太雄部長は、大洲への異動が決まった。

[page_break:小野 裕作・香川県高野連理事長は教頭に就任]

小野 裕作・香川県高野連理事長は教頭に就任

四国4県公立校教員異動発表 今治西・大野 康哉監督は名門・松山商へ! | 高校野球ドットコム
三本松定時制教頭就任により理事長職を退任する運びとなった小野裕作・香川県高等学校野球連盟理事長

 一方、香川県の公立校監督人事では香川中央・山口 安亮監督が津田へ異動した以外は2019年度で定年を迎える予定だった石田・黒坂 李央監督(元:高松商監督)、高松南・多木 教雄監督(元:銚子商<千葉>部長)が再任用されるなど大きな動きはなし。

 ただし、小野 裕作・香川県高等学校野球連盟理事長は香川中央から、三本松定時制の教頭就任が決定。過去の例に倣い4月の高野連理事会を経て理事長職を退任。「四国地区高等学校野球連盟を含めてのアドバイザー役として」(小野理事長)違った形で高校野球に関わることになりそうだ。

 また、徳島県では長年、森脇 稔監督の右腕として鳴門を支えた武田 博史部長が県教育委員会事務局に異動。かわって川島監督時代には2010年・21世紀枠センバツ初出場で前年明治神宮大会覇者の大垣日大(岐阜)相手に延長戦まで粘りこみ、同校を県内屈指の強豪にまで作り上げた北谷 雄一氏が徳島科学技術定時制から異動し部長職に就任する見込み。

 北谷氏は2017年度以来の現場復帰に際し「部長職となれば鳴門工で(現:鳴門渦潮)髙橋 広監督(現:神戸医療福祉大監督)の下、務めて以来。森脇監督をしっかりとサポートしていきたい」と語っている。その他徳島県では池田辻の高井 正善監督が現役時代・エースとして1988年センバツに出場した母校・小松島西へ異動することになった。

 そして高知県でも公立校に大きな動きはなし。1977年センバツ初出場準優勝を果たした高知中村「24の瞳」で主将を務めた高知県高等学校野球連盟・田頭 克文会長も高岡校長を定年によりいったん退職するも、同職のままの再任用が決定している。

記事:寺下友徳

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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