大学球界屈指の捕手・榮枝裕貴（高知出身）。ドラフト指名を確実にするため、勝負の春に挑む
榮枝裕貴
今年の大学生捕手で注目の存在となるのが立命館大の榮枝裕貴（4年・高知）だ。昨年まではヤマハに進む大本拓海がいてレギュラーに定着できなかったが、強肩と勝負強い打撃を評価され、侍ジャパン大学代表の選考合宿にも選出された（3月の平塚合宿は中止）。
大学ラストイヤーとなる今年はドラフト指名も有力視されているが、「周りは思ったより評価してくれていますけど、自分はこれではダメだろうといつも思っています」と厳しい自己評価を下している。
榮枝が課題に感じているのが打撃だ。リーグ戦の通算打率は4割を誇るが、自身は守備型の選手と分析している。3月22日の大阪商業大とのオープン戦では1安打を放ったが、残りの3打席は三振と全体的には振るわなかった。
昨年まではオープン戦で結果を残せなかったのもレギュラー争いで敗れてきた原因だったという。2年生からは大本と同じくらいの出番を与えられてきたが、そこで上手くアピールできず、控えに甘んじていた。それでも中軸を任されている今年は1試合で最低でも1安打を記録できるようになってきたようで、今年は攻守でチームを牽引する役割が求められる。
「シーズン通して守ったことがないので不安はありますが、思い切ってやろうかなと思います」と春季リーグ戦での意気込みを語る榮枝。チームの優勝に加え、ベストナインの獲得と打率3割以上を目標に掲げており、力を発揮できれば関西学生野球屈指の捕手となることは間違いない。
今年の活躍次第ではプロ入りも見えてくる。「秋に活躍するようでは遅いので、春が勝負です」と今季にかける思いは強い。ドラフト指名を確実にできるような活躍ができるかに注目だ。
（文＝馬場 遼）
関連記事
◆榮枝 裕貴（高知－立命館大3年・捕手） 安定感増した二塁送球で 大卒プロを目指す高知のいごっそう
◆プロ注目右腕・藤本竜輝、履正社の核弾頭・桃谷 惟吹など立命館大注目の7人の新入生たち
◆主将で捕手！まさに立命館大の要・大本拓海
