春夏連覇に挑んだ2013年の浦和学院。千葉ロッテ・小島和哉だけでなく、4人が社会人で継続する実力者集団だった!
左から、竹村春樹、高田涼太、西川元気、津田翔希
これまで2015年の夏の甲子園を制した東海大相模、ベスト16に入った遊学館。同じく2015年の選抜で優勝した敦賀気比。そして2014年の大阪桐蔭、智辯学園のメンバーの中でどれだけの選手が社会人のステージで続けるのか。チームから採用がなければプレーができない社会人野球の特性から、改めてチームの強さを確認してきた。
今回は2013年の夏の甲子園に出場した浦和学院を見ていきたい。この年の浦和学院は選抜を制し、春夏連覇がかかる優勝候補として甲子園に来たが、初戦の仙台育英戦で乱打戦の末にサヨナラで敗れた。
その時、試合に出ていた選手の中で社会人で継続しているのは4選手
1番・ショート:竹村春樹(明治大-JR東海)
4番・サード:高田涼太(立教大-JFE西日本)
7番・キャッチャー:西川元気(東洋大-Honda鈴鹿)
9番・セカンド:津田翔希(東洋大-Honda)
中学はボーイズの名門・小山ボーイズで全国を経験し、1年生の春から浦和学院でスタメンを勝ち取った竹村。春夏合わせて4度の甲子園出場、U18選出など輝かしい実績を積んだ。そして明治大では4年生の秋にベストナインを獲得し、日本代表では主将も経験している。JP東海で結果を残し、プロ入りを目指す。
選抜で大会最多本塁打3本を放った高田はバッティングを武器に、立教大進学後はキャッチャー一本に絞る。4年生の時には全日本大学野球選手権の優勝したが、現在はJFE西日本で内野手としてプレーを続ける。
強肩が武器の西川は戦国東都に所属する東洋大で4年間プレー。3年生の春からスタメンの座を掴むと、4年生の時には春秋連続優勝を成し遂げた。ベストナインも受賞するなど実績を残したが指名漏れ。さらなる成長を求めて、Honda鈴鹿へ進んだ。即戦力捕手となってプロの世界へ飛び込む。
そして西川と同じく東洋大でプレーした津田は、U18に選出された経歴を持つ。森下暢仁(大分商出身)や郡司裕也(仙台育英出身)など大卒でプロへ入った選手たちとプレー。東洋大進学後は守備を武器にチームの勝利に貢献してきた。今春からHondaに進み、さらに磨きをかけていく。
竹村、高田、西川は2013年の夏の甲子園では3年生。津田は1年生ながらスタメンに名を連ねていた。そしてこの時のエースで、千葉ロッテに所属する小島和哉は2年生。各学年で社会人やプロで継続できていることを考えると、当時の浦和学院には逸材が揃っており、優勝候補として注目された理由も改めて理解できた。
(文=田中 裕毅)
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