シーズンさながらのピッチング!森下暢仁(大分商)の代名詞・カーブが本領発揮!
森下暢仁
明治大から広島へ進んだ森下暢仁(大分商出身)が、22日の中日の練習試合に登板。同級生・小笠原慎之介(東海大相模)との投げ合いとなったが、6回投げて打者25人に被安打7、与四死球2、奪三振6、失点2の好投。シーズンであれば先発として十分の仕事を果たした内容だ。今後もドラフト1位ルーキーとして高い注目浴びる右腕だが、今回はカーブを取り上げていきたい。
森下は縦回転のフォームからスピンを利かせたストレートを軸に、鋭く変化するカーブやカットボール、チェンジアップが持ち球にある。特に森下のカーブは縦に大きく変化するが、以前の取材で聞いた際は中日・柳裕也(横浜出身)から教わったことを参考にしているとのこと。
そのカーブを22日の試合では多投。ストライクゾーンの近辺に集まり、2回には六大学で戦った郡司裕也(仙台育英出身)をカーブで見逃し三振に斬って取ってみせた。
ではどれくらい多かったのか、15日のホークス戦と比較して調べた。
22日:中日戦
ストレート:52球(51.4%)
カットボール:21球(20.8%)
カーブ:16球(15.8%)
チェンジアップ:12球(11.9%)
計101球 6回被安打7、与四死球2、奪三振6、失点2
15日:ホークス戦
ストレート:45球(47.4%)
カットボール:28球(29.5%)
カーブ:9球(9.5%)
チェンジアップ:13球(13.7%)
計95球 4回被安打7、与四死球3、奪三振5、失点5
※カッコ内は全体における割合
球数はもちろん、対戦相手や登板時の調子が違うため単純には言えないが、カーブを増やそうとしていることが見える。
カーブは緩急差をつけることはもちろん、打者の視線をそらすことに効果を発揮する。それだけではなく、カーブを投げるには手先だけではなく身体全体を使う必要があるため、フォーム修正にも役立つ。
投球の幅を広げるだけではなく、縦回転のフォームを安定させるためにも、カーブは一役買っているはずだろう。
(文=田中 裕毅)
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