大卒が圧倒的!過去5年の開幕投手たちの出身カテゴリーランキング
開幕時期が4月10日以降へと延期になったプロ野球。各チームの開幕投手の話題も多く上がるようになっていたが、いったん仕切り直しとなってしまった恰好だ。しかし、我々ファンにとって開幕が待ち遠しいのは変わらない。お楽しみは少し先にお預けとなってしまったが、せっかくなので開幕にまつわるデータを見ていこう。
今回は過去5年分の12球団の開幕投手が、どのカテゴリーからプロ入りを果たしたのかに注目してみた。
圧倒的に多い大卒投手
菅野智之投手
2015~2019年の5年間、計37名の投手が60回開幕投手を務めてきた。その顔触れには今永昇太(DeNA)や有原航平(日本ハム)、山岡泰輔(オリックス)など、各チームのエースたちが並ぶ。彼らの出身カテゴリーごとに見た結果が下記の表だ。
37名・60回のうち、大卒が14名・23回と他のカテゴリーを圧倒している。ついで高卒が8名・15回、外国人投手が6名・11回、大卒社会人が5名・5回、高卒社会人が4名・6回という結果だった。
各カテゴリーの代表的な投手は下記の通り。
高卒
涌井秀章(横浜・ロッテ) 4回
菊池雄星(花巻東・西武) 3回
高卒社会人
金子千尋(トヨタ自動車・オリックス) 2回
山岡泰輔(東京ガス・オリックス) 1回
大卒
菅野智之(東海大・巨人) 4回
則本昂大(三重中京大・楽天) 3回
大卒社会人
牧田和久(日本通運・西武) 1回
石川歩(東京ガス・ロッテ) 1回
今回の調査では大卒投手の割合が多くなったが、これは高卒投手のメジャー移籍も要因があるだろう。この5年間で開幕投手を務めた投手の中でも菊池雄星(現マリナーズ)や、大谷翔平(エンジェルス)、前田健太(ツインズ)など、NPBにいれば開幕投手を務めていたであろう選手ばかりだ。
当たり前と言えば当たり前だが、高卒でプロ入りしエース級へと成長した投手たちは、FAやポスティングでの移籍が多くなり、日本で開幕投手を務める回数は減っていく。近年はポスティングでの海外移籍を認めるケースも増えてきており、長く活躍してもらいたいと考えるチームは、いかに戦力を保って行くかも大きなテーマとなっている。
今回の調査で高卒の開幕投手は8名いたが、うち5名はメジャーリーグ・他球団へと移籍している。所属にいるのは、今や日本のエースへと成長した千賀滉大(ソフトバンク)、今季で9年目を迎える上沢直之(日本ハム)と、5年目の小笠原慎之介(中日)のみだ。彼らも今後、FAなどでの移籍が十分考えられる投手たちである。
これらのことからも、長くチームで活躍してもらいたいエース級を獲得するのであれば、大卒投手をドラフト指名するのが効率的と言えるかもしれない。
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