阪神2位・井上がシート打撃で泳ぎながら本塁打 高校時代から秀でていた「崩されながらもボールを捉える技術」
履正社時代の井上広大(阪神タイガース)
阪神タイガースのドラフト2位ルーキー・井上広大が、またしても大器の片りんを見せた。2月20日の2軍キャンプでケース打撃に入った井上は、フルカウントから福永春吾の低めのカーブを捉えて左翼スタンドへ運んだ。
15日の四国銀行との練習試合でも本塁打を放っていた井上だが、「プロ初打席初球本塁打」の前回に続いて、今回は「泳ぎながらの本塁打」だった。
持ち前のパワーが改めて証明され、首脳陣も井上本人も驚きの表情を見せた。
元々、井上は崩されながらもボールを捉える技術が秀でていた選手であった。
象徴的だったのは、昨年の第101回全国高校野球選手権大会3回戦の高岡商戦だ。高岡商の軟投派右腕・荒井大地が投じた99キロのカーブに対し、井上はやや体勢を崩されたが、肘を伸ばして拾うように捉えて、打球は左中間スタンドへ一直線。これが高校通算48号本塁打となり、チームの準々決勝進出に大きく貢献した。
長打力ばかりが注目されがちな井上だが、ボールを飛ばすメカニズムがしっかりと身についていることも忘れてはならない。
シート打撃自体は5打数1安打1三振と、課題も残した井上。スケールとポテンシャルは新人の中でもトップクラスだけに、プロのボールへの対応力を磨いて、まずは2軍で実績を積み重ねていきたいところだ。
(記事=栗崎 祐太朗)
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