工藤監督が古谷優人にマンツーマン指導 プロ4年目の開花なるか?!
江陵時代の古谷優人(ソフトバンク)
日本一4連覇を目指すソフトバンクは例年通り、一軍、二軍とも宮崎県宮崎市で春季キャンプを行なっている。注目を集めているのはウラディミール・バレンティやドラフト1位の佐藤直樹といった新加入の選手たちだ。
とくにバレンティンはランチ特打でも大きな柵越えを連発しており、さすがの貫禄。最後の一球も柵越えで締めくくると、松本輝打撃投手とグータッチ。感謝の気持ちを伝えていた。
グラウンドでは快音が響く中、工藤公康監督はブルペンである投手につきっきりで指導を行っていた。2016年ドラフト2位の左腕・古谷優人である。
工藤監督は古谷の投球を背中側のすぐ後ろで見守りながら、身振り手振りを交えてマンツーマンでの指導。投球する際には持っていたバットを右肩付近に近づけ、体が開かないよう意識付けをさせていた。
投球練習が終わったあとも踏み込みの歩幅を確認し、さらなるアドバイスを送っていたことからも工藤監督の期待のほどがうかがいしれる。その間、古谷は帽子を取って話に耳を傾けてい神妙な表情。アドバイスが終わると、古谷はトンボかけでマウンドを慣らしブルペンを後にしている。
古谷は血行障害に悩まされていたこともあり、昨シーズンまでの3年間で一軍登板はなく、結果を残すことができていない。一方の二軍では1年目から11試合、29試合、17試合に登板。特に昨シーズンは35.2回を投げ防御率2.52と芽がでつつある存在だ。高卒4年目となる今シーズンは開幕一軍、そして初登板を果たしたいところ。
ソフトバンクの投手陣で左腕はベテランの和田毅、大竹耕太郎、新外国人のマット・ムーアが先発候補。中継ぎでは嘉弥真新也、田浦文丸、川原弘之、リバン・モイネロらの名前が挙がる。現時点で古谷の起用法は明らかではないものの、一軍で起用されるとなれば中継ぎからとなるだろう。
チームでは千賀滉大や高橋礼らが、中継ぎで結果を残してから先発に転向し、ローテーションを支える存在にまで成長した。昨シーズン中継ぎでブレイクした高橋純平も、今シーズンは先発転向を直訴している。
中継ぎで結果を残し、先発ローテーション入りを目指す王道パターンに古谷も乗ることはできるだろうか。キャンプ中盤から始まる実戦練習で、工藤監督からのアドバイスを生かし結果に繋げることに期待したい。
<2019年シーズン成績>
古谷優人(ソフトバンク)
[一軍]登板なし
[二軍]17試合/2勝1敗/35.2回/奪三振28/与四球29/防御率2.52
(記事=勝田 聡)