2020年は巨人軍の不動の4番へ 岡本和真がスターダムにのし上がった選抜甲子園大会を回顧
智辯学園時代の岡本和真(巨人)
2019年のシーズンは、2年連続で全試合出場を果たし、打率.265、31本塁打をマークした岡本和真。クライマックスシリーズではMVPに輝き、6年目を迎える2020年シーズンはチームを悲願の日本一へ導く活躍が期待される。
今回はそんな岡本の高校時代を振り返っていく。
高校通算57本塁打(最終的に73本)を放つ長距離砲として、第86回選抜高等学校野球大会を迎えた岡本。高校生とは思えないスイングの強さと、ボールの巻き込みの上手さから完成形は江藤智の声もあり、周囲の期待は高まる一方であった。
そんな中で甲子園の舞台に立った岡本は、まさにスター誕生を思わせる活躍を見せる。
1回戦の三重戦に3番・サードとして先発出場した岡本は初回、二死ランナー無しの場面でフルカウントからの真ん中高めのストレートを捕える。打球はバックスクリーンに飛び込む先制ホームランとなり、全球ストレートで勝負を挑んできた三重バッテリーを見事に打ち砕いた。
さらに第3打席、2ボールからの高めに抜けた半速球を今度はレフトスタンドに叩き込む。
前評判に違わぬ豪快な本塁打で、世代トップの評価を不動のものにした。
だが、そんな岡本に2回戦では壁が立ちはだかる。
佐野日大のエースとして、大会No.1投手の評判を得ていた田嶋大樹だ。140キロを超える直球が武器の田嶋に対し、岡本は第2、第3打席で連続三振を喫するなど、4打数1安打とほとんど仕事をさせてもらえない。
9回からはリリーフのマウンドにも上がり奮投を見せるが、延長10回裏に二死満塁からサヨナラタイムリーヒットを許し負け投手に。4対5で敗れて選抜甲子園の舞台を去った。
大会から約6年が経ち、岡本は今や球界を代表する大砲に成長した。未来の巨人軍を引っ張る存在として、今シーズンはどんな活躍を見せるか注目だ。
(記事=栗崎 祐太朗)
関連記事
◆選抜に出場する32校の顔ぶれ
◆NPBに残る甲子園優勝投手は誰?⇒NPBに在籍している甲子園優勝投手は19名
◆選抜優勝校の秋の成績は?⇒東邦、大阪桐蔭、智辯学園ら過去5年の選抜優勝校の秋の成績