石川昂弥、飯塚脩人、徳山壮磨、村上頌樹らが経験。選抜決勝の舞台に上がった各チームのエースの今
昨春の選抜でブレークした飯塚脩人 ※写真=共同通信社
昨年は東邦が優勝した選抜。その時のエース・石川昂弥が野手として、ルーキーながら目覚ましいバッティングを見せているのが報じられている。1年目での活躍に期待を寄せてしまうが、今回は過去5年の優勝チームのエースたちの現在地を見ていきたい。
87回大会
敦賀気比:平沼翔太
東海大四:大沢志意也
※選抜大会で背番号1を背負っていた選手が該当
冒頭でもふれたように、東邦の石川は中日のドラフト1位で入団し、場外弾を放つなど初日から首脳陣へ猛アピール。地元・愛知のスター候補が幸先よくスタートを切っており、実践デビューもささやかれている。これからも注目したい。
一方、習志野のエースだった飯塚は春から早稲田大へ進学。決勝では先発・山内翔太からバトンを受け継いで投げたが、中学時代は軟式で目立った実績を持っていなかった。だが選抜を機に一気にスターへ、U-18でも守護神として頼れるリリーフとして活躍。大学野球のステージでどれくらい成長できるか楽しみだ。
そして春連覇を達成した2018年、大阪桐蔭のエースは柿木だったが、優勝投手は根尾昂。現在2人ともプロの世界で戦っているが、1年目は2軍が中心となり1軍での活躍とはならなかった。2年目の飛躍に向けて、それぞれ充実のキャンプを過ごしてほしい。
その大阪桐蔭の前に敗れた智辯和歌山はエース・平田。当時は池田陽佑の2番手として登板して、最終回は根来塁にマウンドを譲ったが、現在は日体大でプレー。西武ライオンズの松本航、千葉ロッテの東妻勇輔に、ヤクルト吉田大喜のプロ選手。さらに今年はドラフト注目の森博人など好投手が続々輩出される日体大で、様々なメソッドを吸収して成長した姿が見られるを楽しみにしたい。
ドラフトイヤーを迎えた村上頌樹 ※写真=共同通信社
89回大会の決勝の舞台に上がった両チームのエースは揃って大学進学。徳山は早稲田大のエース格として大学日本代表候補として3月の合宿に参加予定。竹田は3月の選考合宿から落選をしてしまったが、昨年の四国で行われた選考合宿には選ばれるなど、大学球界で少しずつ頭角を現してきた。当時の決勝ではともに完投できていないが、2022年のドラフトに向けて足掛かりとなる1年としたい。
そしてドラフトイヤーを迎えた88回大会の世代、優勝投手・村上は東洋大でエースとして奮闘。戦国東都で学生野球ラストイヤーをどのように過ごすか。自身の今後がかかった大事な1年となる。また高松商のエースだった浦は立教大でプレー。2年生まではフレッシュリーグで研鑽してきたが、昨年はリーグ戦への登板は叶わなかった。仲間と切磋琢磨し、神宮の舞台を沸かせることを願いたい。
最後に87回大会、現在は野手としてプレーする平沼は昨年1軍の試合に73試合出場と経験を積むことが出来た。同世代が入団してきたことを良い刺激を受けて、さらなる飛躍につながることを期待したい。そして平沼と投げ合った大澤は東海大で4年間を過ごし、春からは社会人野球へ進むと報じられている。上のステージでの活躍を期待したい。
まだ大舞台での実績は少ないのが印象だが、近い将来には球界を代表する選手へ成長してくれることを強く願いたい。
(記事=田中 裕毅)
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