智辯和歌山の課題は「個」のレベルアップ。コンバートなどを経て全選手がレベルアップ!

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2020.01.29

最速148キロ右腕・小林 樹斗

 3年連続の選抜出場を果たした智辯和歌山

 昨夏の甲子園で3回戦に進出した為、新チームのスタートが遅れることに。

例年、打撃が看板といわれる智辯和歌山だが、実は昨秋はその打線のつながりを欠いて苦しんだ。

高い出塁率を誇るプロ注目の好打者・細川 凌平を除くと、4番として德丸 天晴も思うような打撃ができずにいた。

そんな中でも勝ち上がれたのは投手陣の頑張りだ。最速148キロ右腕.エース小林 樹斗は調子があがらない状況であったが、左腕・矢田 真那斗、右サイドの技巧派・大林 優平、左の技巧派・池田 泰騎、1年生右腕・中西 聖輝と投手陣全員で踏ん張った。

それでも近畿大会に入ると今度は看板の打線が機能する。近畿大会初戦の初芝立命館戦で8対3で勝利すると、準々決勝の智辯学園戦では13対17と大接戦を演じた。

今春の選抜はその近畿大会2試合で21得点をあげた攻撃力を評価され、選出に至ったが、中谷仁監督は「近畿大会は今までの勝ち上がりとは逆な展開になりました。打線を評価していただきましたが、打線も苦しい状況です」と現状を分析している。

そんな智辯和歌山は現在、個のレベルアップを図る為に、自主練習を多めに増やしている。これについて中谷監督は「個々の課題はそれぞれが違う課題を持っていますから。個人が考えて練習に取り組まなければ成長はできません」と去年のオフシーズンから自主練習を多く取り入れたことを明かしてくれた。

この施策が上手くいった。現在の3年生は、黒川 史陽(東北楽天)、東妻 純平(横浜DeNA)らを筆頭に全員が成長。全員が次のステージで野球を継続するという。
そして現役の選手たちも冬場の練習で着実に成長を見せている。

 今年は主将・細川 凌平が遊撃手へコンバート。中谷監督曰く守備範囲などスピード自体は去年の遊撃手の西川 晋太郎以上。実際に見てみると、打球に追いつくまでのスピード、持ち替えの速さは素晴らしいものがある。中谷監督は「打球に対しての粘り強さなどは西川に及ばないところはありますが、あのスピードは練習ではなかなか身につかないものです」と絶賛。細川は「去年は西川さんと一緒に練習していましたが、全然及ばないです。しかし、自分の持ち味はスピードだと思っているので、日本一のショートを目指してやっていきたい」と捕球の確実性を求め、必死にボールにくらいついていた。

そして細川のかわりにセンターを守る俊足の宮坂 厚希(1年)も急成長中だ。
また、投手陣も1,2年生が野手陣に負けずに成長を遂げている。実戦練習の中で一番安定感があるのは1年生の中西。今では投手7人だれがベンチ入りしてもおかしく布陣だ。

 それでも野球に取り組む姿勢はまだまだだと中谷監督は厳しい。

「去年の3年生はもっとうまくなりたい気持ちが見えて、私への質問もハイレベルでした。今の1、2年生はもう少しそこが出てくればいいですね」

実戦が解禁となる3月まで後1ヶ月あまり。ここからどこまでの成長をみせることができるのか。近畿ベスト8から令和初の選抜大会優勝へ。名門.智辯和歌山の挑戦は続く。

(文=河嶋 宗一

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