中谷仁、中村良二、佐々木誠の3人の元プロ野球選手 監督として選抜甲子園へ
左から佐々木誠、中谷仁、中村良二監督
24日に第92回選抜高等学校野球大会に出場する32校が決まった。
そんな選抜に元プロ野球選手が監督として指揮を執っている学校が3校出場する。それが、智辯和歌山、天理、鹿児島城西だ。
まず近畿王者で神宮大会4強の天理。制球力がウリのエース・庭野 夢叶、期待の大器・達孝太擁する投手陣に、下林 源太やU15を経験する杉下 海生の野手陣と注目選手が揃う。そんなチームをまとめるのが中村良二監督。近鉄や阪神でプレーをした中村監督はコーチを経てから2015年より監督就任。
初めての公式戦となった2015年の秋は県大会準々決勝で敗退したが、2017年の夏に2年ぶりの甲子園に導きベスト4。スラッガー・中村奨成擁する広島広陵に敗れたが、結果を残した。その夏以来の甲子園の舞台でどのような采配をふるうのか。
そして同じ近畿地区の智辯和歌山は1997年の甲子園優勝時の正捕手だった中谷仁監督が指揮を執っている。阪神・東北楽天・巨人の3球団でプレーし、東北楽天時代は野村克也監督から野球学を学んだ。
現役引退後、コーチを経て、2018年秋から監督に就任し、1年が経った。ここまで3季連続で甲子園にチームを導き、過去2回の甲子園ではすべて2勝以上。それだけではなく、昨秋の国体では木製バットで大会に参加するなど、存在感を示している。今年もエース・小林樹斗、野手には細川凌平、徳丸天晴など旧チームを知る選手がチームを支える。
最後は鹿児島城西。今回は甲子園初出場となる鹿児島城西の佐々木誠監督は、西武、ダイエー、阪神で活躍し、通算170本塁打を放ち、スタープレイヤーとして活躍。その後、社会人のNTT西日本、セガサミーやNPBで三軍監督をしたのち、2017年の年末にチームの監督に就任。初めての公式戦となった2018年の春は3回戦敗退、夏も4回戦で姿を消したが、その年の秋の県大会ではベスト4進出。
着実に力をつけ始めると、昨秋はエース・八方悠介と前野将輝の2枚看板を擁して県大会で準優勝、九州大会ベスト4の結果を残して甲子園の道を切り開いた。初の全国の舞台ではどのような野球を見せるのか。
学生野球資格回復制度の緩和に伴い、多くの元プロ野球選手が研修に参加。今年はイチロー氏が参加したことで大きな話題となったが、今後の高校野球界に少し変化が出てきた。今春の選抜で3名の監督がどんな野球で戦うのか。選手だけではなく、監督の采配にも注目してみたい。
(記事=田中 裕毅)
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