大阪の公立校出身の投手では野茂英雄以来の大成はなるか?吉田大喜(東京ヤクルト)にかかる期待
吉田大喜投手
近年、大阪では大阪桐蔭、履正社の二強をはじめとした私学が中心。過去でもPL学園など私学からの活躍者が多い。
一方、公立校ではどうなのか。大阪の公立で名門校といえば桜宮だろう。この学校は毎年上位に顔を出し、野球部に限らず、体育科もある学校なので、全体的に強い。桜宮出身のプロ野球選手といえば、阪神の矢野燿大監督が一番有名だろう。現役時代は通算1347安打を放ち、二度のリーグ優勝に貢献した名捕手だった。
その外にも通算1560安打の田尾 安志氏は泉尾出身。ノリさんこと中村紀洋氏は大阪渋谷出身。投手ではあの野茂英雄氏は成城工(大阪成城出身)だ。そんな大先輩に並ぶ選手になりそうなのが東京ヤクルト2位の吉田大喜(大冠–日本体育大)だ。自主トレでもブルペン入りし、前評判は高い。
その理由は150キロ超の速球と打ちにくさを生み出す完成度の高い投球フォームだ。高校時代から最速146キロのストレートを投げ、府内屈指の速球派右腕だった吉田。日体大では松本航(明石商–日体大–埼玉西武)から軸足の使い方を学び、ストレートの球速を大きく上げ、さらに決め球のスプリットも試行錯誤した結果、深く握らず、「不安定な握り」でリリースの瞬間に力を抜くことを意識した結果、ストレートと同じ軌道から落ちるようになった。
吉田について、元中日で活躍した辻コーチからもこう高く評価されている。
「吉田の場合、投球フォームの再現性が非常に高いので、同じフォームで直球も、変化球も投げることができるところです。同じフォームで投げられるということはコントロールもよいので、ゲームメイクする能力も高いです」
名門大学で学んだとはいえ、大阪の公立校でこれほど即戦力として期待される投手が入団したのは記憶にはない。ぜひ府立の星となって憧れの存在になることを期待したい。
関連記事
◆府立の星・村林一輝(東北楽天)が躍動!高校時代のライバル・吉田大喜(東京ヤクルト)の対戦は実現するか
◆【動画】高すぎる完成度!吉田大喜(日本体育大)のピッチングと球速が上がった秘訣とは?!
◆府内屈指の右腕を日本代表入りの怪腕にさせたドラ1先輩のアドバイス 吉田大喜(日本体育大学)