森、若松、笠原、小野…今振り返れば、粒ぞろいだった2012年の福岡の高校生投手
森雄大と若松駿太
ドラフトを振り返るとき、この年ではこの地域が粒揃いだったとことがある。その一例として2012年の福岡の高校生投手は実に豊作だった。
なんと4人がプロ入りしている。
笠原大芽(福岡工大城東-福岡ソフトバンク)
森 雄大(東福岡-東北楽天)
若松 駿太(祐誠-中日-BC栃木)
小野 泰己(折尾愛真-富士大-阪神)
そのうち3人が高卒でプロ入り。最も順位が高かったのは森雄大。184センチの長身から140キロ後半の速球を投げ込む大型左腕として活躍し、楽天・広島の競合の上、東北楽天が指名権を獲得した。しかしプロ入り後は一軍定着できず、通算3勝6敗にとどまっている。
笠原大芽は笠原将生の弟として知られ、森に並ぶ大型左腕として注目された。ソフトバンクに5位指名を受けたが、一軍登板はわずか7試合に終わり、2019年戦力外に。現役引退を表明し、福岡ソフトバンクの球団職員になることが決まっている。
若松駿太は2012年ドラフト7位からスタートし、プロ3年目の2015年には10勝4敗と大ブレイク。2016年にも7勝を上げたが、防御率は年々悪くなり、2018年は一軍登板なしとなり、戦力外となった。18勝17敗と、2012年の福岡の高校生投手の中では最も実績を残した。2019年はBC栃木でプレーし、トライアウトを受験。現役続行の道を模索している。
小野 泰己は高校時代、最速145キロ右腕として注目されたが、最後の夏の直前に右ひざ半月板損傷を患い、さらに初戦敗退。プロ志望届けを提出したが、指名漏れ。富士大で実力を磨きなおし、北東北大学リーグを代表する速球投手へ成長し、2016年のドラフト2位。2018年には7勝を上げたが、2019年は中継ぎとして14試合に登板し、防御率2.31と2020年に期待を持たせる結果を残した。
4人ともそれぞれの道を歩んでいるが、ぜひ2020年も活躍を見せることを期待したい。
(記事=河嶋 宗一)
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