今岡二世・岡崎啓介、140キロカルテットの一角・佐藤雄偉知など今年限りで引退を決めた元ドラフト候補4選手たち
佐藤雄偉知(東海大相模)
2019年はアマチュア野球ファンやドラフト好きの野球ファンでも知名度のある選手の引退が続出。先日は2011年の甲子園優勝投手の吉永健太朗(JR東日本 日大三出身)が引退を表明して話題となったが、12月に入って以下の選手たちが引退を決めた。
・岡崎 啓介(PL学園-立教大-日立製作所)
・拝崎 諒(横浜-関東学院大-JR東日本)
・國松 歩(静岡商-JR東日本)
・佐藤 雄偉知(東海大相模-Honda鈴鹿)
引退を決めた4人はドラフト候補として注目されていた。まず岡崎 啓介(PL学園-立教大-日立製作所)は2年春、選抜ベスト4入りに貢献。立教大では1年秋からレギュラーとなり、東京六大学8本塁打。さらに日本代表にも選ばれている。日立製作所入りしてからも都市対抗野球へ出場。2018年には社会人ベストナイン、最多本塁打賞、最多打点に輝いた。ドラフト候補として注目されながらも、プロへは行けなかったが、それでも社会人野球8年間を主力選手として全うできたのは素晴らしい。
拝崎 諒(横浜-関東学院大-JR東日本)は1年秋からレギュラーを獲得。シュアな打撃で存在感を示し、最終学年には走攻守三拍子そろった外野手として評価を高め、柳裕也(中日)とともに3季連続の甲子園出場を決めた。関東学院大に進むとさらに実力を伸ばしたが、JR東日本へ。都市対抗出場するが、思うようなパフォーマンスができずバットを置くことを決めた。
・國松 歩(静岡商-JR東日本)は高校1年から140キロ台の速球を投げられる右腕として注目を浴びたが、故障などもあり、野手に転向。JR東日本に入社して、類まれな野球センスを期待され、内野手・捕手・投手と3ポジションをこなした。取材でJR東日本グラウンドを訪れると、コーチのノックに必死にボールをくらいついている國松の姿をよく覚えている。プロ入りはかなわなかったが、名門・JR東日本で様々なポジションを経験し、上達するために培った経験・知識は必ずや生きるはずだ。
佐藤 雄偉知(東海大相模-Honda鈴鹿)は192センチの長身から振り下ろす最速148キロの速球が持ち味の本格派として注目され、高校時代は青島凌也(Honda)、吉田凌(オリックス)、小笠原慎之介(中日)とともに140キロカルテットとして注目された。プロ志望届けを提出し、中日から育成枠1位指名を受けたが、入団せず、Honda鈴鹿へ入社した。しかし入社5年間で思うような活躍ができず、勇退となった。
ぜひ第二のステージでも活躍を期待したい。
(記事=河嶋 宗一)
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