ドラ1・太田椋、ドラ5・宜保翔がともに一軍デビュー!オリックスの高卒ルーキーの現在地
高校時代の太田椋(左)、宜保翔(右)
今季、プロの舞台へと進んだ高卒1年目の選手たち。2000年生まれ世代の彼らは、「ミレニアム世代」と呼ばれ、高校3年の夏の全国高等学校野球選手権が第100回大会だったということもあり、大いに野球界をにぎわせてきた。
根尾昂(大阪桐蔭⇒中日)のように中学時代からその名を知られた者もいれば、吉田輝星(金足農⇒日本ハム)のように高校3年時に一躍全国区となった者もいるミレニアム世代。そんな彼らの1年目の活躍を、球団ごとに振り返り、現在地を探っていく。今回はオリックス・バファローズを見ていこう。
●ファームで二遊間コンビを組んだ高卒新人の二人
2018年プロ野球ドラフト会議でオリックスから指名を受けた高卒選手と、彼らの成績は下記の通り。
1位 太田椋 内野手 天理
6試合 0安打 0本塁打 0打点 0盗塁 7三振 打率0.00(一軍)
64試合 60安打 6本塁打 21打点 4盗塁 55三振 打率.258(二軍)
5位 宜保翔 内野手 未来沖縄
8試合 6安打 0本塁打 0打点 0盗塁 7三振 打率.231(一軍)
111試合 85安打 0本塁打 20打点 13盗塁 89三振 打率.227(二軍)
天理から1位で入団した太田椋は、開幕前の教育リーグの試合で死球を受け、右尺骨骨幹部骨折で離脱を余儀なくされた。リハビリを終えて6月からファームの試合に出始めると、2割台後半の打率を記録するなど、コンスタントに結果を残す。
9月に一軍初昇格し、スタメン出場も果たすが、6試合16打席で安打は出ず、初安打は来季に持ち越しとなった。ファームでは6本塁打を放つなど長打力も見せており、大型遊撃手として将来への期待を持てる1年となった。
未来沖縄初のプロ野球選手となった宜保翔。ファーム開幕から試合に出続け、今年の高卒ルーキー最多の111試合に出場。二塁77試合、遊撃35試合で守備に就くなど、同期の太田との二遊間コンビを組む試合も。
一軍の遊撃手が相次いで故障したこともあり、9月上旬に一軍初昇格。初安打を含む6安打と輝きを放った。一方、ファームでは417打席で0本塁打、長打率.267と、長打力がやや物足りない印象を受ける。持ち味のスピードを活かしつつ、来季はパワーアップを図りたい。このオフはアジアウィンターベースボールリーグにも出場し、ここまで打率1割台と苦しんでいるが、充実の1年となっている。
今秋ドラフトでは二人と同じポジションの紅林弘太郎(駿河総合)を2位指名したオリックス。より競争は激化するが、来季はともに一軍の舞台で活躍する姿を期待したい。
(記事=林龍也)
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